箸の作法を大切にする伝統的な日本の食文化
正しく箸が持てると、気持ちよく食事ができるものです
その背景には、古来、日本では「食」が命を支える最も大事なものだと考えて、まつりごと(祀り・祭り・奉り・政りなど)を行い、様々な文化を形成してきたことがあげられます。箸の作法を大事にして、「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶をするのもその表れといえるでしょう。
ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食;日本人の伝統的な食文化」も、日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」として申請され、料理のことだけではなく、日本に広く根付いた食文化を指しています。
正しく持てない大人も簡単に直る! 箸の持ち方を矯正できる驚きの方法
箸の持ち方がイマイチだとは気づいていても、そのままにしてしまうのが人の常……。そこで、とても簡単なマスター法をご紹介します。実はえんぴつと箸の持ち方は共通という点を利用した、ユニークな方法です。
■持ち方手順1 まずは反対側から箸先5cm程度を、親指と人差し指でつまみます。
■持ち方手順2 箸先をつまんだままクルッとひっくり返し、中指を添えて、親指・人差し指・中指の3本で持ちます(この状態がえんぴつの持ち方の基本です)。
■持ち方手順3
そのままの状態で箸をスライドさせ、持つ位置にします。上から3分の1あたりが目安です。上の箸はこれでOK。
■持ち方手順4
下側にもう1本の箸を差し込み、親指の付け根と薬指(爪のあたり)で挟んで小指を添えます。これが下の箸の持ち方です。両方の箸先は揃えましょう。
下の箸は固定したまま、上の箸だけを上下に動かします。動かしてみて、箸先がカチカチあたればOKです。こうして正しく持つよう心掛けて食事をしていれば、数週間で身に付きます!
<箸の持ち方>
- 上の箸は、親指・人差し指・中指で持つ(えんぴつの持ち方と同じ)
- 下の箸は、親指の付け根と薬指で挟み、小指を添える
- 動かすのは上の箸だけ。下の箸は固定したまま動かさない
合理的で美しい箸の持ち方ができると、食事も気持ちよくできる
お箸は2本の棒にすぎませんが、それを片手で操り、はさむ・はがす・くるむ・押さえる・裂く・すくう・のせる・運ぶなど様々な使い方をするのですから、使いこなすのが難しい道具です。そうした機能性が考えられた合理的な箸の持ち方が、美しく正しいとされている形です。きちんと持てるようになると、気持ちよく食事ができるでしょう。
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