夏はジンソーダに限る

 
翠ジンソーダ

翠ジンソーダ

混乱、迷走の夏を迎えた。Go To と騒々しいが、東京都民だけはDon’t Go Out! っていじめられてしまった。果たしてどんな結果を招くのか。極めて冷めた感覚でわたしは見守っている。
この状況下でアタマにずっと浮かびつづけている酒がジンである。ジンソーダで混乱の夏を乗り越えよう、と。
本来ならば、前回記事のドラムのワードから、今回はニートやショット、ストレートなどのワードに言及するはずだった。次回となることをどうかお許しいただきたい。

何故いまジンに想いを馳せるのか。ジンは医学が発達していなかった中世ヨーロッパでは強壮剤としての役割を担っていた。『ジン・栄光の歴史1/世界史の中のスピリッツ』の記事で述べたが、ペストに襲われた時代もボタニカルであるジュニパーベリー、そして蒸溜酒(ジンの原型)は、治療薬として医師が常備していた。
近世に入り重商主義、帝国主義の時代になると、イギリス、オランダの東インド会社は、カルカッタへ、ジャカルタへ、ジン、ジュネヴァを大量に送りつづけた。そして駐在員のマラリア対策のためにキニーネの粉(ここから後にトニックウォーターが誕生していく)も送るようになり、そこからジン・トニックの原型が生まれた。
たしかにジンの利尿効果は高い(飲み過ぎてはダメ)ようだが、感染症に効く訳ではない。でも、医薬品として扱われた時代があったのだ。
21世紀のいま、ジンがコロナに効くなんてことを信じる人はいないだろう。でも、インドやインドネシアといった熱帯の地で愛されたことはたしかである。氷で冷やして酒を飲むなんてことは、17世紀の時代には考えられなかったはずだ。でもジンは気温も湿度も高い地で大活躍した。
つまり、暑い季節に、ジンはとてもふさわしい酒ではないか、と言いたいのだ。そしてこの夏は、よく冷えた翠ジンソーダを飲むことをおすすめする。
  

日本の夏に、翠ジンソーダ

この春、「翠」(SUI)というジンが発売された。『サントリージャパニーズジン翠(SUI)/味わい評価』の記事で紹介しているが、“居酒屋メシに合うジン”として香味開発されたものだ。
ジュニパーベリーを基調としたジン原料酒に、柚子、緑茶、生姜の蒸溜酒や浸漬酒がブレンドされている。日本人の舌に馴染み深いこれらのボタニカルが織り成す香味は、食とともに味わえばほのかな甘みをともなってより美味しい。
翠は料理とともに

翠は料理とともに


ジン特有の強い香りの主張はなく、苦味も抑えられている。柚子の香り、緑茶の旨味、生姜のほどよい辛味が、ジンらしいキレ味のなかにそよいでいる。
この「翠」を是非、自宅で味わっていただきたい。居酒屋をはじめとした料飲店で楽しんでもらうことを前提にしたジンである。一般的な家庭料理とともに晩酌するには最高といえる。
ポテトサラダ、豆腐、枝豆、刺身、唐揚げに、ステーキ、カレーライスやパスタだって合う。あんまり深く考える必要はない。できるならばグラスに氷をたっぷりと詰め込んで、キーンと冷えた状態でグビッといきたい。
 

 


晩ご飯とともに、翠ジンソーダ。暑い季節ほど、翠ジンソーダ。


「サントリージャパニーズジン翠(SUI)」
700ml・40%・¥1,380/税別希望小売価格

 

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