相手との距離感に応じて、笑顔の種類を使い分ける!
相手に不快感を与えないため、笑顔にバリエーションを
笑顔は相手との距離感やTPOに応じて使い分けることも大切です。ここでは、毎日機内で何百名ものお客様と笑顔で接しているCA(キャビンアテンダント)も実践する、初対面で自然と打ち解けるための笑顔の使い分け法をご紹介いたします。
まず知っておきたい笑顔の種類
笑顔の種類は大きく分けて3種類あります。1.口を開けずに口角を上げて微笑む、微笑みの顔
2.上の歯4~6本くらいを見せて笑う、中くらいの笑顔
3.上の奥歯や下の歯までも見える程大きく笑う、大きな笑顔
どの笑顔も目がしっかり笑っていることが大前提です。目が笑ってないと確実に不自然な笑顔に見えてしまいます。
一般的に「笑顔になってください」というと、2の中くらいの笑顔を作る方が多いのではないでしょうか。
もちろんそれは間違いではないのですが、いくつか注意点があります。具体的な笑顔の使い分け法を見ていきましょう。
わざとらしさの原因は「真顔との落差」
「笑顔は素敵なんだけど、どこかわざとらしい。」そのように感じた経験はありませんか。その原因は真顔との落差にあります。「真顔→2の中くらいの笑顔→真顔」と表情が変化すると、笑顔がどこか作り笑顔のような印象に見えてしまいます。実際、心から楽しかったり嬉しかったりして2の笑顔になるときには、突如表情が変わるのではなく、徐々に目尻が下がり、頬や口角の筋肉が上がり笑顔になっていくはずです。
そこで、重要なのが1の微笑みの顔。真顔と2の笑顔の間に微笑みの顔を挟むことで、落差がなくなります。
CAの新人訓練で習う微笑みの顔の重要性
CAの新人訓練では、「真顔を微笑みの顔にするように」と習いました。機内では通路を歩いているときも、ジュースを注いでいるときも、基本的に微笑みの顔でいるのです。そうするとお客様に声をかけられたときにぱっと2の中くらいの笑顔になっても不自然ではないのです。オフィスで常に微笑みの顔でいるのは不自然という方は、例えば相手の顔が見えたら微笑みの顔で近づいていき、挨拶するタイミングで2の笑顔になるというようにすれば実践しやすいのではないでしょうか。
グッと打ち解ける鍵は大きな笑顔
会話が弾んできたら、恐れずに大きな笑顔を出して
よく見かけるのが、会話が結構続いているのに、いつまでも2の笑顔のまま表情が固まっているケース。「常に笑顔でいないと」と笑顔を意識しすぎていると、そのまま表情が固まってしまいます。
会話が盛り上がってきているのにいつまでも2の笑顔のままでいると、相手によっては「楽しくないのかな」、「あまり距離が縮まらなさそうだな」と思ってしまいます。
積極的に会話を楽しむ努力をする
CAはこの大きな笑顔を出すタイミングを作るのが得意です。お客様とのたわいもない会話の中でも、相手がちょっと面白いことを言おうとしてくれていると感じたらすかさずそれをキャッチしたり、自分の失敗談や面白い体験を話してみたりして、積極的に大きな笑顔を出すタイミングを作ります。機内での時間は限られているので、一人のお客様とゆっくり会話をする時間はなかなかありませんが、ほんの数十秒の会話の中でもできることです。
また、笑うポイントを積極的に探すことで、最初は作り笑顔だったとしてもだんだんと本当に楽しくなってきて心からの笑顔になるはずです。「常に笑顔でいなくちゃ」と意識するよりも、ずっと効果的。
ただ、だからと言ってずっと大きな笑顔でいると「へらへらしている」、「本当に伝わっているのか」と思われてしまうこともあるので、メリハリが大事です。
「笑顔でいなきゃ」と義務に感じるのではなく、「笑顔になるチャンスはないかな」と考えることで、自然と1の微笑みの顔と3の大きな笑顔が身につき、笑顔の使い分けができるようになるはずです。
そして笑顔でいると本当に気分も明るくなってくるもの。ぜひ心からの笑顔で出会いの季節を過ごしてくださいね。
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