コミュニケーション

「コミュ力が高い人=笑顔」は思い込み!第一印象で「得する人」が笑顔より重視していること

年度末から新シーズンにかけては、普段よりコミュニケーションが増える季節です。特に初対面の人との出会いも多い新シーズン、相手に好印象を与える「TOP顔」について紹介しましょう。

間々田 佳子

執筆者:間々田 佳子

顔ヨガ・表情筋研究家ガイド

「コニュニケーション上手=笑顔」だと思っていますか?

「コニュニケーション上手=笑顔」だと思っていませんか?

春は出会いの季節。学校や職場など、環境が変わり、初対面の人とうまく打ち解けられるか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

第一印象は本当に「表情」で決まるのか

肝心なのは第一印象です。第一印象がよければ出会った人とスムーズに良好な関係を築きやすくなります。人は、最初に得た情報が最も印象に残りやすく、記憶に定着しやすいからです。
これは心理学で「初頭効果」と呼ばれています。
 
第一印象を良くするためには、外見や立ち振る舞いなど様々なポイントがありますが、欠かせない重要な要素が「表情」です。

人は、相手の表情を見て一瞬で様々なことを感じ取ります。

「初めまして! 私は……」と、どんなに言葉を尽くして挨拶しても、相手にしてみれば目の前にある顔が無表情では、「良い人だな」「もっと話をしてみたいな」という気持ちにはなりにくいですよね。
 
顔は相手への印象を決定づける“看板”です。

看板がさびついていては、建物の中にまで足を踏み入れようという気にはなりません。第一印象でつまずいてしまうと、その先に広がる人間関係を入り口の時点でシャットアウトしてしまうことになりかねないのです。

逆に看板が魅力的なら、あなたのイメージはとてもポジティブなものになるはずです。せめて“看板で損をする”ことがないようにしたいですね。

「コミュニケーション上手=笑顔」は思い込み

では、人に好印象を与える「感じのいい表情」とはどのような表情でしょうか。

ここでお伝えしたいのは「コミュニケーション上手=笑顔」ではない、ということ。一口に初対面といっても、そのシチュエーションや相手との関係性はさまざまです。

子どもの保護者会での挨拶かもしれないし、職場の異動先でのスピーチかもしれないし、新しい取引先との商談の場かもしれません。

それぞれのシチュエーションで求められる表情は変わってきます。

目が合った時の自然な微笑み、真剣さを感じさせる目力、会話の流れに乗った瞬発力のあるリアクション……。大切なのは「いつも笑顔でいる」ことではなく、「状況に応じていちばん的確な表情をつくれる」ことなのです。

その場その場を適当にやり過ごすのではなく、誠実に自分の思いを表情にのせること。そのために、その場にいる自分を俯瞰できること。笑顔はあくまで、コミュニケーション手段のひとつに過ぎません。

「感じのいい人」や「ウケのいい人」など、コミュニケーションをとるのが巧みな人は、顔の使い方が上手です。

表現の引き出しが多く、顔の持っている表情力を最大限に引き出す方法が身についている人が、周囲にとって魅力的に映るのです。

そして、表情のバリエーションは、トレーニングによって増やすことができます。

顔も体と同じ筋肉でできていますから、訓練によってスポーツや楽器が上達していくように、表情筋のトレーニングによって、誰でも「感じのいい表情」を習得することができるのです。

顔の表現力が上がる「TPO顔トレ」《エクササイズ実践》

「TPO顔」とは、時と場所に応じてセレクトされた、もっとも適切な表情のことを指します。

「TPO顔トレ」を行うと、表情筋の可動域が広がり、柔軟性やスムーズさ、瞬発力が養われることで、表情のバリエーションが増えていきます。繰り返し実践することで、自分を俯瞰し、場面に合った表情がつくれるようになっていくトレーニングです。

ニコニコしている“だけ”で終わらない、さまざまな状況に応じてさまざまな表現ができる「TPO顔」を目指しましょう。

【TPO顔エクササイズ実践編】
1:真顔|口角は下げずに、唇を真横に引く。真剣さや誠実さを表現する表情。

真顔

【TPO顔】真顔

2:やや笑顔|唇は閉じたまま、口角を引き上げる。相槌を打つ時に適した表情。

やや笑顔

【TPO顔】やや笑顔

3:笑顔|上の歯がしっかり見えるように口角を上げる。前歯の先は下唇についている状態。会話中や目が合った時に適した表情。 

笑顔

【TPO顔】笑顔

4:笑顔100%|前歯の先が下唇につかないよう、口を逆三角形に開いて口角を上げる。楽しい時や大きくリアクションしたい時に適した表情。

笑顔100%

【TPO顔】笑顔100%

【TPO顔】1~4段階をリズミカルに繰り返し、慣れてきたら「今は相槌を打っているから、【2】の“やや笑顔”にしてみよう」というように、状況に合わせて実生活でも積極的に使いましょう。

さらに、目の開き方にも変化を加えることで、表情の微調整も可能になりますよ。
 

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