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ウイスキー&バー/ウイスキー、おススメのこの一瓶

ティーチャーズ/アードモアが中核の名ブレンデッド

前回記事で紹介した「アードモア レガシー」がもうすぐ3月29日に発売となる。そのアードモア蒸溜所で生まれる原酒をキーモルトにしているブレンデッドスコッチの名品が「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」である。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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“先生のスコッチ”、1863年誕生

ティーチャーズ・ハイランドクリーム

ティーチャーズ・ハイランドクリーム

あと数日後の3月29日、前回記事『アードモアレガシー/スモーキーハイランドモルト登場』で紹介したシングルモルト「アードモア レガシー」が発売となる。そのアードモア蒸溜所が生むモルト原酒をキーモルトとしているのが「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」である。
「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」は150年以上にもわたり英国で、そして世界で愛されつづけている歴史あるブレンデッドスコッチの名品。アンドリュー・アッシャーが1860年にモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混和したブレンデッドウイスキーを開発して間もなくの1863年に誕生している。
その名ブレンダーはウィリアム・ティーチャー。1832年(創業1830年)に食料品業界に進出した彼は、1856年にワインやスピリッツを扱う酒販店を開店する。そして当時のグラスゴー最大のチェーン店『ドラム・ショップ』を築き上げるとともにウイスキー事業を手がけたのだった。
ウイスキーの品質がまだ玉石混淆の時代だった。彼の“ハイランドクリーム”はブレンデッドならではの品質が安定した優れたウイスキーとの評判を呼び、また厳格で誠実な人柄もあって、名字がいつの間にか尊称となり“先生のスコッチ”として英国中で愛されるようになる。
 

ティーチャー家のウイスキー業界への多大な貢献

ウィリアム・ティーチャー

ウィリアム・ティーチャー

ブレンデッドウイスキー誕生期に「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」を開発したように、ティーチャー家の血統は進取の気性にあふれている。
いまでは当たり前となったコルク栓のボトルキャップ(セルフオープニングボトル)を1913年に開発し、特許を取得した。
1920年代に樽払い後の原酒の白濁物質を除去する冷却濾過を考案したのもティーチャー家である。ただし、アードモア蒸溜所のモルトの中には断固としてノンチルのものもあり、そのつくりの姿勢は徹底、一貫している。
また1967年には計量器付きのジガーキャップボトルを発表。「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」は世界中で大きな話題を呼び、より注目されるブランドへと成長した。
では次のページで「ティーチャーズ・ハイランドクリーム」の香味を解説しよう。できるならば、前回記事で紹介した「アードモア レガシー」を発売後に購入して、どちらも味わっていただきたい。(次ページへすすむ)
 
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