グレンフィディックの原点の香味がよみがえった

サンディ・グラント・ゴードン

サンディ・グラント・ゴードン

前回記事「ノブクリーク ライ日本新発売6/2」において、ライウイスキーの新たなファンが生まれそうだ、と述べた。ライのスピリッツ(魂)を芯に抱いたリッチで力強い味わいが口中でゆるやかに解き放たれると、独特の爽やかさに満たされる。クラフトシリーズならではといえる、上質感にあふれたライウイスキーである。
その「ノブクリーク ライ」の発売から1週間後の6月9日(火)、上質感を湛えたスコッチのシングルモルトが数量限定で日本市場に登場する。
「グレンフィディック オリジナル」。シングルモルト市場をリードしつづけてきたグレンフィディックの、原点の香味を抱いた逸品である。

ブレンデッドウイスキー全盛で、シングルモルトウイスキーという呼び方も確立されていなかった時代、1963年にグラント家3代目サンディ・グラント・ゴードンが「グレンフィディック ストレートモルト」を発売した。業界では“無謀”な行為としか見なされなかった。
ハミッシュ・ロバートソン

ハミッシュ・ロバートソン

ところがアイルランドのシャノン空港の免税店から欧米に広まっていく。
航空機の航続距離が現在よりもはるかに短い時代である。ヨーロッパから北米、北米からヨーロッパを結ぶ航路の大圏コース上に位置するのがアイルランドのシャノン空港、カナダのガンダー空港であり、両空港は給油拠点として重要な役割を担っていた。簡単にいえば、客は両空港で給油のために一度機内から降ろされるのである。だからそこの免税店で人気商品となれば、さまざまな国へ旅していくことになる。
このシャノン空港から世界的に知られるカクテルとなったのが「アイリッシュ・コーヒー」である。それと同じように「グレンフィディック ストレートモルト」は広く知られるようになり、とくにアメリカでこのストレートモルトのファンが増えていった。
つまり今に至るモルトウイスキー・シーンを創出したのはグレンフィディックといえるのだ。以来、シングルモルト販売数量世界No.1をつづけ、シングルモルト市場をリードしつづけてきた。


フレッシュ&フルーティーの優麗な味わい

ブライアン・キンズマン

ブライアン・キンズマン

さて「グレンフィディック オリジナル」。1963年の1st.リリース時のレシピはグレンフィディック蒸溜所4代目モルトマスター、ハミッシュ・ロバートソンが香味設計をおこなった。それを現6代目モルトマスターのブライアン・キンズマンが4代目の記録を読み取り、レシピを忠実に再現したものである。
伝説の香味をよみがえらせることで原点を見つめ直し、伝統を守り、未来へ託す。その想い、願いが込められた一瓶といえるだろう。
現在、グレンフィディックのスタンダード製品には12年、15年、18年、リッチオークがある。なかでも「グレンフィディック12年スペシャルリザーブ」が高い人気を得つづけている。バーボン樽とシェリー樽での熟成モルトのブレンド(ヴァッティング)によるフルーティーで甘い香り、軽快で滑らかな味わいを特長としてウイスキー愛好家から入門者まで魅了してきた。女性にも受け入れやすいしなやかさがある。
今回発売となる「グレンフィディック オリジナル」はノンエイジ。12年のフレッシュな香味特性を抱きながらもヨーロピアンオーク・シェリー樽熟成モルトの香味がより生かされている。フレッシュ&フルーティーさの中にある複雑で繊細なコクがとても心地よい。口中香も華やかだ。
「12年」が清麗ならば、この「オリジナル」は優麗と表現できる。独特の優雅さがある。
6月は「ノブクリーク ライ」、そして「グレンフィディック オリジナル」と新発売がつづく。ライ麦と大麦の主原料の異なるウイスキーの新たな味わいに出会える楽しみな月となる。「グレンフィディック オリジナル」は優麗でとても素敵だ。伝説のシングルモルト復刻版を是非味わっていただきたい。(過去の数量限定品記事は下部の関連記事にてどうぞ)
グレンフィディック オリジナル

グレンフィディック オリジナル


Glenfiddich THE ORIGINAL
700ml/40%/¥12,000(税別・数量限定)
色       鮮やかな金色
香り      洋梨のようなフルーティーさ・花のような華やかさ・複雑な樽香
味わい     フルーティーな甘み・バニラ・ライム・スパイシー
フィニッシュ  心地よくドライ


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