1st.フィル シェリー樽原酒100%

ボウモア デビルズカスク

ボウモア デビルズカスク

昨年は『ジムビーム/バーボン、偉大なる血族の記録』『バランタイン17年ミルトンダフエディション』など、バーボンやブレンデッドウイスキーの紹介が多かったが、今年はシングルモルトも紹介していく。まずはアイラモルト。
スコットランドはアイラ島ボウモア蒸溜所でつくられるシングルモルト「ボウモア」には「12年」「15年ダーケスト」「18年」のラインナップがある。
それ以外に少量リリースの限定シリーズもあり、これまでファーストフィル バーボン樽の「テンペスト」(TEMPEST)シリーズが話題になっていたが、今回リリースされたのはファーストフィル シェリー樽バージョンである。これが実にいいのだ。
その名は「ボウモア デビルズカスク」。2014年2月25日(火)発売。
オロロソシェリーで3年間シーズニングされたスパニッシュオーク・シェリー樽にボウモアモルトを10年間熟成させている。この樽特有のレーズン、ダークチョコレートといった香味を特長としながら、スモーキー、ウッディネスのインパクトを感じさせる。そしてあたたかい甘さが漂い、57%ものアルコール度数を感じさせない軽快さも併せ持つ。
さらには軽快さがありながら余韻が長く力強く、密やかなシェリーの感覚に心地よく浸ることができる。

悪魔は日本では600本の稀少品

キラロウ教区教会

キラロウ教区教会

何故、デビルという名が冠されているのか。これは古くからボウモアの町に伝わる伝説に由来する。舞台は町を象徴する、キラロウ教区教会(1769年建立)とボウモア蒸溜所(1779年創業)。どちらも住民たちが誇りにしている。
キラロウ教会は町を見渡す丘の上にあり、円筒型のスタイルからラウンドチャーチとも呼ばれる。ユニークな設計は悪魔が潜むことがないように、身を隠す影となるスペースをなくすためだった。ところが一度だけ悪魔が発見されたという。
ミサの最中、誰かが悪魔がいるのに気づき、総出でつかまえようとした。悪魔は逃げ、海辺へと下り、なんとボウモア蒸溜所の第一貯蔵庫に身を隠す。ちょうど職人たちが出荷のために船に樽を詰め込んでいるところだったので、悪魔は樽の中のモルトウイスキーに潜り込み、アイラ島から逃げ出したという。
複数形で語られてもいて、悪魔たちはそれぞれにウイスキー樽に入り込んで世界中に散らばった、とも聞いた。

ボウモア蒸溜所

ボウモア蒸溜所

前述のようにテイストはハツラツとしものがある。これは悪魔の仕業かもしれない。でもわたしは、アイラモルトの女王と呼ばれる「ボウモア」に宿る女神が、悪魔に化身していたずらをした、とそんな想いを巡らしたくなる稀少な香味だ。
ただし世界6,000本しか発売されない。ありがたいことに日本には10%の量が入荷される。とはいってもわずか600本ということ。もしバーで見つけたなら、絶対オーダーして飲んでいただきたい。(ボトル撮影/小寺浩之)

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ボウモア デビルズカスク
700ml/57%/8,000円(希望小売価格)
色    濃いマホガニー色
香り   フルーツケーキ・ダークチョコレート
味    ウッディネス・完熟フルーツの甘さ
余韻   力強く、長い余韻

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