中国/中国のグルメ・レストラン

中国で大ブームのスイーツ!本場の伝統&話題のスイーツ大特集

今、中国では中華スイーツが大ブーム! 有名チェーン店が次々を登場し、どこのお店も行列になるぐらいの人気です。今回はそんな中華スイーツの基本情報から今話題のお店まで、知っておきたい中華スイーツの魅力をあますことなくご紹介します。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

美食の国、中国ならではの美味しい中華スイーツ

中国のスイーツが大ブーム! 本場の伝統中華スイーツ大特集

大人気のマンゴープリン。マンゴーのフルーティな甘さが超美味

中華料理と言えば、ギョーザやシューマイ、麻婆豆腐、エビチリなどなどいくらでも思い浮かべられるのに、中華スイーツとなると「えーっと、何だろう?」と考え込んでしまう人が少なくないのでは? でも実は中華スイーツはこちら中国では大ブームで、一度食べるとやみつきになる人続出の逸品ぞろい。 このページではそんな大人気の中華スイーツのアレコレをたっぷりご案内していきます!

<目次>  

中華スイーツとは?

中華スイーツ「飴細工」

飴細工。風船を膨らますように空気を入れて形作る

中華スイーツ「北京のスイーツ」

伝統中華スイーツはどこか和菓子に似ているものも

中国語でスイーツは「甜品/ティエンピン」と言うのですが、実はこの「甜品」の歴史は非常に長く、今から3千年前の書物にかき氷の原型らしき存在が登場し、チンギス・カンで知られる元の時代には、アイスクリームが作られていたと言われています。

中華スイーツは豆類やお米を使ったり和菓子に似たものもある一方で、小麦や乳製品を使った洋菓子に近いものもあり、まさに東西文化が行き来する中国ならではの逸品ばかり。さらに、中国医学の医食同源に基づいたヘルシーなスイーツも少なくありません。さて、そんな中華スイーツの代表格をみていきましょう。
 

中華スイーツの定番といえば…… 杏仁豆腐、月餅、そして湯圓

中華スイーツ「月餅」

月餅。各地方ごとで形や味にそれぞれ特徴がある

中華スイーツ「杏仁豆腐」

日本でも大人気の杏仁豆腐。本場中国の味をぜひどうぞ

中国も日本と同様、各地域にそれぞれ名産、ご当地スイーツがあるのですが、全国的に有名な定番スイーツももちろんあります。その代表格は「杏仁豆腐(シンレンドウフ)」、「月餅(ユエビン)」、そして「湯圓(タンユエン/中華白玉)」です。

杏仁豆腐や湯圓は各地の有名な屋台街には大抵ありますし、ちょっとお洒落なレストランでも食べることができます。月餅は中国のお月見の日「中秋節(旧暦8月15日)」に食べる行事菓子なのですが、お菓子屋さんやデパート、スーパーなどで年中販売されています。近年はスターバックスなどカフェやセブンイレブンなどコンビニが、オリジナルの月餅を販売して人気を呼んでいます。
 
中華スイーツ「湯圓」

湯圓。最近が中身のソースがフルーツ味のものも登場

3つとも全国的に有名といえども各地それぞれ原料や味、製法に特徴があり、訪れる地域ごとの美味しさを楽しむことができます。

>>>杏仁豆腐、月餅、湯圓については、「皇帝が愛した宮廷デセール杏仁豆腐」、「中国人が一番好きな伝統スイーツ、月餅」、「心温まるホットなチャイナスイーツ湯圓(中華白玉)」で詳しく紹介しています。
 

北京のスイーツ

中華スイーツ「宮廷プリン」

宮廷ミルクプリン。レアな口当たりがたまらない贅沢食感

中華スイーツ「サンザシのべっこう飴」

サンザシのべっこう飴。北京っ子が大好きな思い出の味

北京は1271年に フビライ・ハーンが大都として元朝の都城を築いてからおよそ800年間、中国の中心で あり続けてきたという歴史があり、最後の王朝・清の都があったことから、かつて皇帝や妃たちが愛した宮廷デセールが存在する、中国伝統スイーツのメッカなのです!

そんな北京のスイーツを食べるなら「京城九門小吃」がおすすめ。伝統スイーツはもちろん、北京のありとあらゆる小吃(シャオチー/軽食)が勢ぞろいする人気スポットです。さて、いろいろある北京スイーツの代表格5つをご紹介します。
 

北京の定番伝統スイーツ

  • 宮廷【女乃】酪(ミルクプリン)……北京スイーツの中で、最も万人受けする逸品! ほんのりチーズ風味が美味な、固まりきらないレアなミルクプリン
  • 糖葫盧(サンザシのべっこう飴)……プチトマトぐらいの大きさでりんごに似た味の果物「サンザシ(山査子)」のべっこう飴は、北京っ子にとって一番身近なスイーツ
  • 豌豆黄(エンドウ豆の羊羹)……エンドウ豆をペースト状に煮込んで、砂糖を加えて寒天で固めた宮廷デセール
  • 芸豆卷(インゲン豆の餡包み)……インゲン豆をペースト状に煮込んで、砂糖で味付けし、それを平たくのばした上に餡子をのせて巻きあげて作る宮廷デセール
  • 薩其【王馬】(中華おこし)……祭祀のお供え物として使われた、日本のおこしをやわらかくしたような宮廷デセール
>>>北京のスイーツを食べれる場所などさらに詳しい内容は「北京のスイーツ」をどうぞ。
 

上海のスイーツ

中国のスイーツ「条頭【米羔】」

条頭【米羔】。日本のあんこ餅を思わせる親しみある美味しさ

20世紀初頭には東洋のパリと呼ばれ、現在も中国の経済の中心地をして発展し続ける上海。そんな上海のスイーツは、中国伝統の味に異国風味を上手に融合させたものが少なくありません。

上海のスイーツを食べるなら「上海老城隍廟小吃広場」がおすすめです! 上海のメイン観光地・豫園の中にある巨大フードコートで、トレーを持って食べたいものを取っていき、最後にお会計するスタイルなので、中国ビギナーの人でも安心です。これから紹介する上海の5大スイーツもほとんどここでいただけます。
 

上海の定番伝統スイーツ

  • 太白拉【米羔】(もち米の蒸ケーキ)……もち粉に水、砂糖やバターなどを加え練り込み、一口大のひし形に形作ったものを蒸篭で蒸したスイーツ
  • 条頭【米羔】(中華あんこ餅)……薄く伸ばした柔らかいお餅であんこをくるりと包んだ細長いお餅
  • 海棠【米羔】(あんこパイ)……形状が海棠(カイドウ)の花に似ていることから命名。パリッとした食感が美味
  • 蟹殻黄(中華パイ)……形状がカニの殻に似ていることから命名。サクサクとした食感のスイーツで、甘いバージョン以外、しょっぱいものもある
  • 擂沙圓(上海風白玉だんご)……茹でた白玉にあずき粉をまぶした一口大のおだんご

広州のスイーツ

中華スイーツ「中国のミルクプリン」

北京の宮廷ミルクプリンがチーズ風味なのに比べ、広州のミルクプリンは純粋なミルク風味

広州スイーツはその地理的な条件から、香港スイーツや台湾スイーツの影響を一番受けています。北方のスイーツが小麦粉と砂糖メインなのに比べ、広州のスイーツは乳製品とフレッシュフルーツをふんだんに使ったジューシーさがとっても美味!

広州はスイーツの普及度が抜群で、街を少し歩けば「甜品(ティエンピン/スイーツ)」と書かれたお店がありますし、デパートやスーパーでも売られています。さて、これから紹介するのが、広州はもとより全国で大人気の広州スイーツです。

>>>広州スイーツファンの人、広州スイーツの多大なる影響を与えた「香港のスイーツ」、「台湾のスイーツ」をあわせて読んでみてください。
 

広州の定番伝統スイーツ

  • 双皮【女乃】(ミルクプリン)……とろとろした食感のミルクプリン。生姜味の「姜撞【女乃】」も人気
  • 芝麻糊(黒ごましる粉)……黒ごまの汁粉。夏は冷たく、冬は温かくしていただく。「花生糊(ピーナッツしる粉)」もおすすめ
  • 紅豆沙(中華しる粉)……シンプルなものだけでなく、白玉だんごや雑穀、百合根などを入れるものもある
  • 冰糖銀耳(白キクラゲのシロップ煮)……美肌効果の高い白キクラゲをふんだんに使った魅惑のスイーツ
  • 亀苓膏(亀ゼリー)……日本でも美容スイーツとして知られる亀ゼリー。中国語ではグイリンガオと言う
最後は今、話題の中華スイーツ店です!
 

フルーツたっぷり「満記甜品」

中華スイーツ「満記甜品/白雪黒珍珠」

白雪黒珍珠(約500円)。マンゴー、バナナ、龍眼、バジルシードなどなど具だくさんな超人気メニュー

中華スイーツ「満記甜品」

いつでもお客さんでいっぱい。並んでも一食の価値あり

香港発の超人気スイーツ店。全国的にチェーン展開しており、北京上海広州など都市部のデパートやショッピングモールに出店しています。

乳製品にマンゴーをメインとしたフルーツをたっぷり使ったスイーツは、甘さ控えめでさっぱりした口当たり。誰でも美味しくいただけます。定番メニューは「楊枝甘露(マンゴー&ポメロ入りタピオカフルーティミルク)」や「芒果白雪黒糯米(マンゴー&黒米お団子のせミルクシャーベット)」など。
 

大人気の老舗といえば「許留山」

中華スイーツ「許留山」

多芒小丸子(600円弱)。どれにしようか迷ったら、この人気の定番メニューを試してみて

中華スイーツ「許留山」

満席になることがよくある人気店。テイクアウトもOKなので、時間がない人でもだいじょうぶ

1960年代創業の老舗香港スイーツ店。創業当初は「凉茶(リャンチャ/漢方健康者)」や「亀ゼリー」といった伝統スイーツをメインとしていたのですが、近年は満記甜品同様、乳製品とフルーツをメインとした新メニューを次々と展開。

老舗ならではの安定した味で人気を呼んでいます。人気メニューは「多芒小丸子(白玉入りマンゴーづくし)」や「楊枝金撈(マンゴー&ポメロ入りタピオカフルーティミルク)」など。
 

行列ができるクリームチーズティといえば「喜茶 HEY TEA」

喜茶クリームチーズティ

左がチーズクリームフルーツティで、右がクリームチーズティ

喜茶のお店

注文&お会計はそこまで並ばないがそこから番号を呼ばれてドリンクを受け取るまでけっこう並ぶ

オープンしたてのころは10時間近く行列ができたことで話題になった「喜茶 HEY TEA」。さっぱりとした中国茶の上に濃厚なチーズクリームがトッピングされた斬新なドリンクが看板メニュー。その他、果物まるごと入ったフルーツティや、そこにチーズクリームがトッピングされたチーズクリームフルーツティなど、どれもインスタバエ間違いなしの試してみたくなるものばかり。ソフトクリームも人気で、中国茶味、中国酒味のものなど、御当地色たっぷりなラインナップ。ただし、今でも超人気でまだまだ行列なので、平日でも30分以上、休日は1時間以上並ぶことは覚悟してください。上海は人広来福士、上海ディズニーランド店、正大広場店など、北京は三里屯太古里店、北京国際空港ターミナル2店、ソラナ店などがあります。

この3店以外、「甜果日記」「八婆婆」「果C益佰」といったスイーツ店もチェーン展開していますし、近年は次々と新しいスイーツ店が登場しています。気になるショップを見かけたらトライしてみて、自分のお気に入りを探すのも楽しいですよ!

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