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心温まるホットなチャイナスイーツ湯圓(中華白玉)

「湯圓(タンユエン)」は、白玉団子で餡を包み、甘めのお湯に浮かべた中華スイーツ。最近は日本でも知られるようになってきているようですね。このページでは、湯圓の種類やおすすめのブランドなどなど、湯圓をますます美味しくいただける情報をご案内します。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

もっちりぷるるん! クセになる美味しい湯圓

中華スイーツ「湯圓」

雪のような真っ白な湯圓。あつあつのうちにほうばるのが美味!

「湯圓(タンユエン)」は、白玉団子で餡を包み、甘めのお湯に浮かべた中華スイーツ。最近は日本でも知られるようになってきているようですね。このページでは、湯圓の種類やおすすめのブランドなどなど、湯圓をますます美味しくいただける情報をご案内します。

湯圓と元宵節

湯圓は宋代(960~1279年)に、浙江省寧波一帯で誕生したと言われています。その湯圓は旧暦1月15日の元宵節に家族が集まって、一家団欒、平和な一年を願いながら食べる風習があります。

湯圓と元宵の違い

中華スイーツ「湯圓」

最近では中の具が透けるほど薄皮の湯圓も登場

湯圓(タンユエン)も元宵(ユエンシャオ)も、どちらも餅粉を使った白玉団子で、どちらも元宵節の行事食なのですが、作り方が違います。中国南方生まれの湯圓は、餡を餅粉で作った皮で包みこんで丸く仕上げます。日本ではこちらのレシピがよく紹介されていますよね。

一方、北方生まれの元宵は、ピンポン玉よりやや小さい正方形に仕上げた餡を、餅粉を溶かした水に浸し、濡れた状態で、乾いた餅粉の入った容器に入れ、その容器の中で回転させることで、餅粉をまぶしながら丸く仕上げます。

製法上、湯圓の餡ほうがとろりとやわらかく美味しいので、現在、全国的に湯圓が主流で、元宵節の時に元宵が登場する――といった感じです。

各地の湯圓(元宵)

  • 寧波湯圓…湯圓発祥の地の元祖湯圓。皮が薄く、しっとりと美味。湯圓の老舗「缸鴨狗」が有名
  • 四川心肺湯圓…豚のハツ(心臓)とフワ(肺)、豚挽肉を使った肉湯圓
  • 成都頼湯圓…湯圓の老舗。粘つかずつるんとしていて、さっぱりとした味。
  • 長沙姐妹湯圓…60年以上前に姜姐妹が始めた湖南省長沙にある湯圓の名店
  • 蘇州五色湯圓…豚挽肉、薔薇、あずき、胡麻、キンモクセイなど、1皿で餡の違う5種類の湯圓を楽しめる
  • 山東棗泥湯圓…ナツメの実を餡に使った湯圓。仕上げに胡麻をまぶして食べる
  • 広東四式湯圓…1皿で4種類の餡――緑豆、あずき、冬瓜の砂糖漬け、里芋――の湯圓を楽しめる
  • 北京【女乃】油元宵…クリーム湯圓
  • 天津蜜餞元宵…ナツメなど果実を砂糖(蜂蜜)に漬けた餡を使用
  • 上海酒釀湯圓…餡があるものもあるが、一般的には小ぶりの餡なし湯圓を甘酒スープでいただく
  • 上海擂沙湯圓…茹で上げた湯圓にきなこやナッツの粉をまぶして食べる
  • 重慶山城小湯圓…皮が薄く、具がたっぷりの重慶名物
  • 広西龍眼湯圓…小ぶりのライチのような果実・龍眼(リュウガン)の湯圓
  • 貴州興義鶏肉湯圓…貴州四大美食の一つ、鶏肉を使った湯圓

湯圓を食べられるお店

湯圓はレストランや甜品店(デザート店)で食べられますが、扱っていない店も少なくありませんので、湯圓が目的の場合は店員に「這里有湯圓【口馬】?/チェーリ ヨウ タンユエン マ?」と聞いてみましょう。台湾系レストランや香港式カフェレストラン「茶餐廳」は扱っていることが多いですね。また、最近ではスーパーでも、黒胡麻やあんこといったオーソドックスな味はもちろん、フルーツ味やチョコレート味など様々な種類の冷凍湯圓が売っています。

>>>中華スイーツ大好きな人、「中国で大ブーム! 本場の中華スイーツ大特集」、「北京のスイーツ」、「香港のスイーツ」、「台北のスイーツ」もあわせて読んでみてください。美味しい情報満載です。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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