バーボン「ジムビーム」驚異の大躍進
ジムビーム
前々回は「最新シングルモルトランキング2013年販売数量」、前回は「最新スコッチブレンデッドランキング2013販売数量」とウイスキーランキングをつづけた。さて今回はアメリカンウイスキーである。
驚異的ともいえる数字の伸びを示したのが、2012年まで他ブランドに大きく差をつけられ、見る影さえもなかったジムビームである。どれだけ販売量が増えたのか後ほどお教えする。まずはバーボンとテネシーウイスキーの順位トップ5と販売数量をご覧いただきたい。
[2013年度アメリカンウイスキー国内販売数量ランキング]
順位 | ブランド名 | 販売数量(c/s) |
1 | ジャックダニエル | 234,000 |
2 | ジムビーム | 230,000 |
3 | アーリータイムズ | 183,000 |
4 | フォアローゼズ | 156,500 |
5 | I.W.ハーパー | 83,300 |
*メーカー広報発表および酒類業界紙誌の数字をもとにした推計
*並行輸入は含まない
メーカーズマーク
ところが2013年の販売数量は、なんと23万ケース。1年間で8.5倍以上の20万3,000ケースも売り上げが伸びたのである。驚異的としか言いようがない。
昨年はじめの一時期バーボン戦争といわれ、ジムビームもテネシーウイスキーのジャックダニエルもTVCMを流した。久しぶりのアメリカンウイスキーのCMだった。世間の話題にもなり、ジャックダニエルも20万ケースを超え、またアーリータイムズも数万ケース伸びており、麗しい相乗効果を生み出したのである。とはいえジムビームの23万ケースを誰が予想したであろうか。
正直に言えば、今年2014年がアメリカンウイスキーの正念場である。昨年注目を集めた勢いを今年も持続できるかどうかが問題だ。
今年1~4月期だけの動きをみると、ジムビームは好調維持、ジャックダニエルは2012年までの年間19万ケース弱に戻るような売れ行き動向だ。ジムビームだけが飛び抜け、トップの座を奪ってしまうのだろうか。アメリカンウイスキー全体で伸びていくともっともっと市場は活性化するのだが、さてどうだろう。
昨年上位3位までは数字を伸ばしたブランドだが、4位フォアローゼズ、5位ハーパー、6位ターキー(8万3,000ケース)などが前年2012年より数字を落としているのが気にかかる。
もうひとつ気になるのはプレミアムバーボン、メーカーズマークである。こちらは昨年、2万ケースほどであったが、今年に入って順調に販売数を伸ばしているようだ。爆発的にはいかないだろうが、数年かけてじわじわと人気となっていきそうな気配がある。しばらくはジムビームとともにメーカーズマークも注目しておいていただきたい。
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