シングルモルト堅調つづく
白州ノンエイジ
昨年2013年(1~12月累計)のウイスキー全体に関しては、国産ウイスキーが計973万ケース(750ml×12本換算)で前年比7.3%の伸び、輸入ウイスキーは199万ケース(同換算)で前年比5.9%伸びた。国産・輸入の合計は7.0%増で5年連続プラスとなっている。
過去5年間(2009~2013年)の年平均伸び率は6.6%で、5年間で市場規模は1.3倍の成長をみせ、好調をつづけている。
ではシングルモルトの2013年国内販売数量トップ10をお伝えしよう。一昨年2012年のデータ「シングルモルトランキング2012」もご参照いただきたい。
[2013年度シングルモルトウイスキー国内販売数量ランキング]
順位 | ブランド名 | 販売数量(c/s) |
1 | 山崎 | 225,000 |
2 | 白州 | 82,000 |
3 | ザ・マッカラン | 51,000 |
4 | 余市&宮城峡 | 42,000 |
5 | ザ・グレンリベット | 21,000 |
6 | グレンフィディック | 15,000 |
7 | ラフロイグ | 14,000 |
8 | ボウモア | 12,000 |
9 | トマーチン | 6,000 |
10 | タリスカー | 5,800 |
* メーカー広報発表および酒類業界紙誌の数字をもとにした推計
* 並行輸入は含まない
毎年恒例のような文章となっているのだが、白州は昨年も絶好調だった。
白州は2011年1万9千ケース、2012年5万7千500ケース、そして2013年8万2千ケースと数字を伸ばしつづけている。驚異的な伸びであり、今年2014年は10万ケースを超えるであろうと予測されている。
山崎がフラッグシップであるスーパープレミアムクラス(価格が50ドル以上)の12年の販売数量が約50%を占めるのに対して、白州の場合はプレミアムクラス(価格が20~49ドル)のノンエイジが約80%を占める。森香るハイボール、シングルモルト&ソーダの定番となってきた。ここしばらくはこの人気がつづきそうだ。
ラフロイグ10年
見逃せないのは10位のタリスカーをはじめ下位ブランドが少しずつ数字が伸びてきている点だ。タリスカーは前年比130%。11位アードベッグが4千100ケースで前年比120%と伸びている。他ブランドは1,000~2,000ケース程度と語るほどの数字ではないにしろ、前年を上回っているものが多く、販売数量の底上げに少なからず貢献しているのだ。
シングルモルトはこれまでマニアックさがあったが、やっと蘊蓄から離れ、好みの味わいを見つけ出し、それぞれが自分の酒を楽しむ世界に変化しようとしているような気がする。マニアの酒になることは危険で、市場は広がらない。
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