宝石の原石という名の店

高野亮氏

高野亮氏

JR中央線で都心から西へ、学園都市として知られる国立市(くにたち市)にあるバーを紹介しよう。
都条例で文教地区に指定されている地域にはパチンコ店や風俗店といったものがなく、美しく閑静な街並が印象的だ。JR国立駅南口から徒歩3分の場所に地元の人たちに愛されているバーである。中央線の近隣駅周辺に住む人たちも訪ねてくるようだ。
バーの名前は『Gemstone』(ジェム・ストーン)。通りに面した路面店で、暖かい季節を向かえると、宵の口は店内にまだ日が差し込み、カフェにいるような感覚でかた苦しさがない。バーテンダー高野亮氏の柔らかな対応もいい。女性ひとりでも構える必要はない。
ボトルが並ぶバックバーの壁面には可愛らしい小さな青い光がぽつんぽつんと宝石のように灯っている。この光がこころに落ち着きをもたらす。
店名の『ジェム・ストーン』とは宝石の原石をいう。点在する可愛らしい青い輝きと高野氏のサービスを受けながら飲む酒は癒しの酒といえる。右腕の川島氏の笑顔の対応もいい。

女性におすすめのカクテル

シーブリーズ

シーブリーズ

さて、わたしは普段はめったに飲まない、優しい味わいのカクテル2品を楽しんだ。
まずは「シーブリーズ」。ウオツカ、グレープフルーツジュース、クランベリージュースをすべて同量使用し、シェークしてオン・ザ・ロックに仕上げたものだ。これはすっきりとした爽やかな味わい。女性におすすめの一杯といえる。クランベリージュースが効いている。
つづいては「マミー・テイラー」。これは柔らかなスコッチのブレンデッドウイスキーにレモンジュースを加え、ジンジャーエールでグラスを満たしたカクテル。これはジンジャーエールの甘辛さとレモンの適度な酸味が効いていて、喉をここちよく駆け抜けていく。ハイボール人気だが、こういう飲み方もたまにはいい。
マミー・テイラー

マミー・テイラー

このカクテルの別名は「スコッチ・バック」で、ベースをジンにすると「マミーズ・シスター(ジン・バック)」、ラムベースだと「スージー・テイラー(ラム・バック)」、バーボンウイスキーベースは「マミーズ・サザン・シスター(バーボン・バック)」といった呼び方になる。
ちなみにバック(buck)とはスピリッツにレモンジュース、ジンジャーエールを加えたカクテルのこと。バックには雄鹿(stag)の意味があり、キックの効いた飲み物として付けられたとも言われている。

さて、お近くにお住まいのある方、仕事の行き帰りに国立を通る方、是非どうぞ。『ジェム・ストーン』の青い輝きとカクテルによってこころをほぐし、翌日は新たな気分でスタートしていただきたい。
わたしはカクテルのあと、ウイスキーをたっぷりといただいた。いい時間だった。(撮影・川田雅宏)

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Gemstone

東京都国立市東1-18-7 ぐらんぽると国立1F
tel.042-575-7728
17:30~3:00(日祝~1:00) 無休
ウイスキー¥840~、カクテル¥950~、シーブリーズ¥950、マミー・テイラー¥1,050、つまみ¥320~、ピザ¥1,050、パスタ¥1,260
チャージ20:00~ ¥500
(価格は消費税込み/2014年2月のもの)

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