素敵な世代間交流

バーテンダー中村誠吾氏

バーテンダー中村誠吾氏

銀座8丁目にある『バー チェイス』では月1回、ジャズ・ライブが開かれている。だからといってジャズ・ファンだけが集まる特別なバーという訳ではない。
たしかに通常の営業時にもBGMにジャズが流れているが、心地よい酔いに誘うためのエッセンスのひとつであり、あくまでスタンダードなバーである。
オーナーバーテンダーの中村誠吾氏は「マニアックな選曲はしていません。どこかで聞いたことがある、といった耳になじみやすい曲が多いですし、お客さまもそのほうがリラックスできるのではないでしょうか」と語る。
特別な意識が働くことなく、心地よい風のように、やわらかい空気感を生んでいるといえるだろう。

バー チェイスのカウンター

バー チェイスのカウンター

ジャズが流れるなか、カウンターでひとりグラスを傾ける男性客もいれば、テーブル席で友人と語り合いながら飲む客もいる。そして年配のご婦人がスタッフと会話しながら2、3杯飲んで、「それでは」とサッと席を立つ粋な姿をよく見かける。中村氏によると年配のご婦人が、まだ常連となっていない緊張気味の若い女性客に優しく声をかけ、いつの間にか親しくなり、銀座で食事をする仲になっていくこともあるという。素敵な世代間交流である。
こうして若い世代が酒を知り、街を知り、街の楽しみ方を受け継いでいく。


女性におすすめのカクテル

パッションフルーツ・シャンパン・モヒート

パッションフルーツ・シャンパン・モヒート

では、この店の女性におすすめのカクテルを紹介しよう。中村氏や右腕の大場氏の接客の様子を見ていると、客が好みを言えば、さまざまなアレンジを加えて応えているのだが、ここではとりあえず、わたしのおすすめをお伝えする。
人気のひとつに「パッションフルーツ・シャンパン・モヒート」がある。ミントの葉、パッションフルーツ、ライムジュース、シュガーシロップ、そしてシャンパンが材料。フルーティーな甘酸っぱさに、シャンパンのしなやかさ、ミントの爽快感が見事に調和したクールな一杯だ。
2,000円と高価なカクテルだが、これ一杯だけを味わう女性もいらっしゃる。


コスモポリタン

コスモポリタン

次に「コスモポリタン」。1998年から2004年にかけてアメリカでTV放映された『セックス・アンド・ザ・シティ』(2008年映画化、2010年2が映画化)でよく知られるようになったカクテルだ。ニューヨーク独身女性4人の姿をコミカルに描いた展開の中で、キャリー・ブラッドショーがバーやクラブのシーンで、よく“コスモ”とオーダーしていたカクテルである。
ウオツカをベースにオーレンジリキュール、クランベリージュース、フレッシュライムジュースをシェークしたもの。クランベリージュースが風味のキーとなっていて、甘酸のバランスがとても麗しい。ピンク色も美しい。



白州森香るハイボール

白州森香るハイボール

ウイスキーはシングルモルト白州の「森香るハイボール」が人気だそうだが、中村さんはグラスの底に入れたミントの葉をバースプーンで優しく押し込むようにタッチして香り立たせ、「ミントジュレップ」風の爽快な味わいに仕上げてくれる。すっきりとした飲み口に、身体が目覚めるような気分になる。

店内はシックなアンティーク家具でまとめられていて、しっとりと優雅な空気感が漂う。心地よい音楽とともに「パッションフルーツ・シャンパン・モヒート」をはじめとした季節のフルーツを使ったカクテルが楽しめる『バー チェイス』で、素敵な酔い心地を体験していただきたい。(撮影/川田雅宏)

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Bar Chase
東京都中央区銀座8-6-19 渡辺ビルB1F
TEL.03-3572-5366
18:00~3:00(土日祝L.O.1:00)年中無休
チャージ¥1,000、ウイスキー¥1,000~、白州森香るハイボール¥1,600、カクテル¥1,300~、パッションフルーツ・シャンパン・モヒート¥2,000、コスモポリタン¥1,500、フード¥1,000~

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