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ファイトケミカルは、アンチエイジングの常識!?(3ページ目)

「美容と健康には野菜を食べよう」とは昔からよく言われてきましたが、野菜がなぜアンチエイジングに重要であるのかは、野菜だけが持つヒミツの成分にあることがわかってきました。その成分の名前は、「ファイトケミカル」です。ビタミンやミネラルよりも抗酸化力が強く、私たちのカラダに最も重要な栄養素です。 ファイトケミカルってどんな成分なのでしょうか。今回は、ファイトケミカルについてお話していきたいと思います

山下 真理子

執筆者:山下 真理子

ボディケアガイド

ファイトケミカルってなに?

そもそも、ファイトケミカルっていったい何で、どんな働きがあるのでしょうか。

ファイトケミカルは、植物だけの持つ栄養素です。「脂質・ビタミン・ミネラル」の三大栄養素に、糖質・たんぱく質を加えたものが五大栄養素ですが、そこに食物繊維が六つ目の栄養素として加わり、私たちのカラダに作用しています。ファイトケミカルは、次に加わる「七番目の栄養素」として、近年注目を集めているのです。

ファイトケミカルは、動物は体内で合成することはできません。気候や環境の変化に応じて移動できる動物と違い、植物はどんな環境であっても逃げることができません。そのため、進化の過程で、強い生命力を持つ成分を、体内で合成できるようになったのです。

「鶴は千年、亀は万年」なんて言いますが、本当に千歳まで生きる鶴はいません。けれども、樹齢何千年にもなる木がたくさんあるのは、植物だけが持つ生命力=ファイトケミカルに理由があるのです。

ファイトケミカルの主な働きは、「抗酸化」です。動物植物問わず、花が枯れたり、体が老化するのは、活性酸素によってDNAが傷ついているからです。

DNAは、「生物のカラダの地図」のようなもの。活性酸素によって傷害を受けると、正しく地図が読めなくなり、代謝の過程で、少し「老けた」細胞が作られてしまいます。少しずつ起こる変化が積み重なって、「前に比べて老けた」となったり、異常な細胞が生まれて、癌化につながったりします。

活性酸素ができる原因

活性酸素は、ストレスやタバコ、不規則な生活などによってできます。ストレスや寝不足で肌荒れしたりするのは、活性酸素が原因です。食品添加物の一部などによっても活性酸素は発生します。トランス脂肪酸や、何度も使いまわして酸化した古い油からも、活性酸素は発生します。毎日の生活の中で、できるだけ活性酸素を避ける生活をすることは、美容と健康への最も近道です。外食は避けて自炊をするようにするだけでも、添加物の摂取量を大幅に抑えることができますし、生活リズムを正して、うまくストレスを発散していくことでもかなり変わってきます。

けれども、どんなに気を付けていたとしても、活性酸素をゼロにすることはできません。ストレスもなく規則正しく生活できていたとしても、呼吸と食事によっても活性酸素は発生します。

昔から、「不老不死」を求める歴史を私たち人類は歩んでいるわけですが、呼吸や食事といった、ことで発生する活性酸素で体は老化していくわけで、不老不死になることは、絶対にあり得ません。

けれども、見た目が若々しい人とそうでもない人、病気になりやすい人といたって健康な人、疲れやすい人といつも元気な人、といった差は、活性酸素に触れている度合いなどで決まります。とはいっても、ストレスをゼロにしたり、毎日狂いなく規則正しい暮らしをすることは不可能。そのため、いつも元気で健康に過ごしたり、若々しく美しくいるためには、活性酸素をできるだけ取り除くアイテムをどれだけ取り入れることができるかによって決まります。

ビタミンは活性酸素を除去する力が強い

ビタミンが「肌に良い」と言われるのは、ビタミンには、この活性酸素を除去する力=抗酸化力が強いからです。けれども、研究が進んで、ビタミンよりもより抗酸化力が強い成分こそがファイトケミカルであることが分かってきました。

さらに、ビタミンがカラダの中で正常に働くためには、ファイトケミカルと一緒に摂るべきであることも分かってきました。ファイトケミカルと一緒に摂ることで、体内での吸収に変化があったからです。

先に、「サプリメントより野菜を」という話をしましたが、合成ビタミンや抽出ビタミンをたっぷり摂っても、ファイトケミカルがなかったら効果は100%ではありません。サプリメントで栄養補給するのなら、「天然濃縮タイプ(コンセントレートタイプ)」のサプリメントを摂るようにしましょう。このタイプのサプリメントは、野菜から栄養素を抽出するのではなく、野菜をそのまま濃縮して固めてサプリメントにしたものです。野菜の持つファイトケミカルをたくさん摂取することができます。

ただ、このタイプのサプリメントを選ぶ時には、前のページでも述べていますが、必ず慎重に。野菜をそのまま濃縮しているので、農薬を使った野菜を原料にしていると、農薬も一緒に摂ってしまうことになります。完全有機無農薬の野菜を原料に作られているサプリメントで、野菜の栽培をどこかに委託するのではなく、きちんと自社で管理しているメーカーのものがおすすめ。製造の過程で、添加物が入ってしまってはいけないので、製造から販売までも自社で取り扱っているメーカーのものを選ぶようにしてください。
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