秘密のベールに包まれた「丹田」

誰もが一度は耳にしたことのある「丹田(たんでん)を意識する」、「臍下丹田に力を込める」などなど丹田にまつわるフレーズの数々。この丹田という言葉の意味を調べてみると……
  • 気が集まるとされているところ
  • へその下三寸(約9センチ)にあるとされる
  • 解剖学的に該当する臓器や筋肉自体はない(個人的には立証できるのでは?と考えていますが、日本ではまだ裏付けられる論文や研究結果が発表されていません)
でもきっと、丹田があるとされる所には何かあるはず!その「何か」を探しに行きましょう。


武術用語? ヨガ用語?

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丹田とチャクラは似ている?

武術などを通して、日本人には昔からなじみの深かった丹田というワード。これに近いものがヨガの「チャクラ」ではないでしょうか? チャクラが7つあるのに対して、丹田は3つ。今回、注目していくのはこの3つの丹田の内の「下丹田」と呼ばれるもの。ヨガで言うところの、「第1チャクラ」に近い部分だと言われています(完全に同じと言う訳ではありません)。

それでも、まったくの専門用語というわけではなく日々の生活でも知っておくと生活の改善につながると言われる「丹田」。厳密な丹田の位置や鍛え方は正確には分かっていないようです。


人それぞれに違う? 丹田の場所

まだまだ謎の多い丹田。書籍などで調べると、それぞれ位置が違います。それもそのはず、人間の身体は人それぞれ。身長や体重だけでなく、頭の大きさ、脚の長さ、骨1つずつの大きさまでバラバラです。丹田があるとされる位置付近に何があるのかを調べることで、丹田の意識を鍛えるヒントを探してみましょう。


表裏が逆転!?

一般的な丹田の説明で多いのは「へその三寸下」という記述です。では、解剖学的にはそこに何があるのでしょう?

おへそ周りなので当然、「腹筋」が該当します。腹筋は表層から

  1. 腹直筋
  2. 外腹斜筋
  3. 内腹斜筋
  4. 腹横筋

の4層に重なっています。

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腹筋には4つの層があります

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ポケットのように入り込みます

その腹筋の中でも注目したいのが腹部のインナー・マッスルと呼ばれる4番目の「腹横筋」。

インナーマッスルというくらいですので、深層部にあるのが分かりますね。腹筋は表層から深層部に向けて重なりながら腹部を守っています。その中でもこの「腹横筋」は「自然のコルセット」と呼ばれるほど、近年注目されている筋肉。

この丹田付近ではその「腹横筋」と表層の「腹直筋」の重なる順番が反転します。

一番表層にある腹直筋が、一番深層部にある「腹横筋」下部の下に潜り込むラインがちょうど、この「へそから三寸(9センチくらい)下」のラインです。人によって個人差はありますが、おへそから恥骨の間にある凹みが、その目印です。

その辺りを内側に引き込むようにすると、身体にシャキっと力がこもるような感覚がありませんか?

インナーマッスルを鍛えると腰への負担が減り腰痛予防やQOL(Qualitiy of life)の向上につながると言うのは、今やもう有名なお話です。


 

長く伸ばすと強くなる?

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大腰筋は上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉

もうひとつ注目したいのが、体幹部のインナーマッスル「大腰筋」です。この筋肉は背骨と太ももの内側をつなぐ、唯一「上半身と下半身をつなぐ」筋肉です。

脚を持ち上げる時にも活躍すると言われていますが、最近では「長く引き伸ばされる時に力を発揮する」という特徴に注目が集まっています。





 
骨盤後傾

お腹を引き込み骨盤を後ろに倒すと…?

立った状態でヒザをゆるめ、おへそを上に向けるようにすると、骨盤が後ろに傾き大腰筋が引き伸ばされます。これによって体幹部の安定をもたらすという効果もあるようです。

引き伸ばされた大腰筋がちょうど丹田の位置に近いのも偶然ではないかもしれませんね。

座る姿勢でいる時間の長い現代人は、どうしても大腰筋がたるんでしまいがち。立ちあがった時こそ、この長く引き伸ばされる大腰筋を感じてみるのもいいかもしれませんね。


 
「丹田」という言葉から特別なボディワークなどを想像してしまいがちですが、日常生活の中でも意識的に使ってみてはいかがでしょう?

例えば通勤などで長時間立っている時、下腹部に力を込めて引き込むと、他の余分な力みが抜けていくかもしれません。同じ様に歩くとき・階段を昇る時、生活の様々なシーンで意識してみると、自然と背筋が伸びて姿勢が良くなったり、呼吸がゆったりと深くなるのを感じるかもしれません。

ぜひ試してみて下さいね!


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※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。