ローズオイルの構成成分と効用
2013年のバラの女王のЮлия Поповаさん。会場では1970年代からのバラの女王の写真が展示されていました。ブルガリアのダマスクローズは香り高く、バラの女王と呼ばれていますが、そのイメージにぴったり合うような方でした。
ダマスクローズの主要成分はフェニルエチルアルコールです。フェニルエチルアルコールは非常に水溶性が高く 、ローズウォーターとして抽出しないかぎり、水蒸気蒸留する段階で失われてしまうことがしばしばです。ダマセノーネと呼ばれる化合物は、ローズ独特の強い匂いを放つ成分です。その他の主要成分としては、ゲラニオール、シトロネロールそしてネロールなど。これらの少量の成分はローズオイルの品質にいずれも重要な存在となっています。
カザンラクで開催された今年のバラ祭りにて。子ども達もバラの香りが大好き。蒸留所のバラの収穫を手伝っていたという子どももおりました。
ブルガリア産ローズオイルの精油には、媚薬効果、抗鬱作用、殺菌作用、痙攣緩和効果、収れん作用があると言われています。
心に働きかける要素も大きく、高揚感を高める作用があり、憂鬱な気持ちを取払い、和やかな気持ちにさせてくれます。心を落ち着かせたり、幸福感を与えるという作用もあります。ローズの抗不安作用、リラックス作用については、梅津 豊司先生も研究により明らかにされています。
その他、皮膚病やぜんそく、咳、頭痛、不眠症対策にも補完療法として使われることがあります。
<こんな使い方もあります>
バラの谷にあるカルロボ社のローズオイル。この会社では、ブルガリアのローズを使ったコスメを多数作っています。
・手軽にバラの香水をつくるには、ローズオイルをホホバオイルに数滴たらしてください。(6滴のホホバオイルに1滴のローズオイルの割合で完成です)
・ローズオイルと相性のよい精油:ジャスミン、サンダルウッド(白檀)、ネロリ、イランイラン、カモミール、ゼラニウム。
2013年のローズオイルやローズウォーターは、現在、水蒸気蒸留法による抽出が完了しており、各機関にて、検査を受けている段階です。もうまもなく販売される今年のローズオイルやローズウォーターを多くのみなさまに楽しんで頂けるとよいな、と思っております。