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シングルモルトウイスキー山崎/白州新発売

山崎、白州のシングルモルトシリーズに新たな製品が登場する。ハイボールでウイスキーに馴染んだ若い世代にはとくにおすすめしたい。すっきりと飲みやすい中に、それぞれの特性がはっきりと息づいている。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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シングルモルト新世界の誕生

新山崎

シングルモルトウイスキー山崎(新山崎)

5月29日、「シングルモルトウイスキー山崎」「シングルモルトウイスキー白州」(以下、新山崎、新白州と表記)の2製品が新発売となる。ハイボールでウイスキーの味わいに馴染んだ若い世代に、とくにおすすめしたいシングルモルトである。
今回は2回にわたってじっくりと紹介してみたい。
新山崎、新白州のどちらも700ml、¥3,500(350ml・¥1,750/アルコール度数43%/価格は税別)。とてもリーズナブルな価格だ。
皆さんご承知のとおり既存製品にそれぞれ10年、12年、18年、25年があり、この新製品はノンヴィンテージで最低熟成年数の表示がない。
以前,このサイトの何かの記事でヴィンテージが製品開発の足かせになることもある。熟成年数にとらわれないほうが新しいウイスキーの香味開発につながることもあるだろう、と書いたが、そういう意味ではわたしは新山崎、新白州を歓迎している。こういう製品が受け入れられていけば、ウイスキーの香味の世界はより広がる。

読者の中にはすでにイベントやセミナーを通じてテイスティングされた方もいらっしゃるだろう。おそらく、なんと口当りのいい、飲みやすい味わいなんだ、と思われたはずだ。
2製品ともストレートでクィッといける。人気の飲み方ハイボールにすればサラーッと口中を駆け抜けていく。
香味の厚みやまったりと深い熟成感での陶酔を好む、昔からのウイスキーファンには軽快過ぎると感じられるかもしれない。でも、わたしは新世代シングルモルトの誕生を予感するし、12年、18年の深みとはまた異なる、軽やかさのなかにある複雑微妙な香味の世界が生まれて嬉しい。やはり味わいの両極が存在することでウイスキーの愉しみ方も広がっていく。

食前、食中代表シングルモルトとなれる

新白州

シングルモルトウイスキー白州(新白州)

テイスティングノートに関しては次回に詳しく述べるとして、今回はとりあえず全体像を述べておく。
新山崎。香りは山崎モルトらしい華やかさ、しなやかさがある。味わい甘くなめらか。キーとなっているのは山崎ならではのミズナラ樽熟成モルト、フィニッシュにワイン樽で熟成したモルトのふたつ。なかなかに贅沢なスペックである。
新白州。香りはシトラス・ミントのみずみずしいフレッシュな感覚にあふれている。味わいは軽快で爽やかでキレがいい。ほのかなスモーキーフレーバーのライトリーピーテッド麦芽を使用したモルト原酒をキーにしていて、フィニッシュにかすかにそれが感じられる。

わたしは食前、食中にハイボールで試してみることをすすめる。どちらもどんな料理とも合うのではなかろうか。また自宅で軽く酔いたい。オン・ザ・ロック、水割りでも、というときに最適だ。決して構えて飲むものではない。
とにかく5月29日発売されたら、すぐにでも買い求めて試していただきたい。
では、次回は新山崎、新白州のテイスティングノート。近々にアップする。

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