餃子や大根餅が定番、中国の旧正月(春節)
大根餅は香港、台湾、広東省などで食べられる正月グルメの定番
餃子をつくるのは北方の習慣。餃子作りを通じて家族のきずなが強固なものになるよう願いをこめる
大晦日の食事は「年夜飯」(ニエンイエファン)といわれ、普段より豪華な料理を囲み、家族で団欒を楽しむのが恒例。料理は、「吉」と同発音の鶏肉や「余」(ゆとりの意)と同音の魚などを使ったものが中心。上海などの都会では外食で済ませる人も多く、1家族(1テーブル)で数万円使うことも珍しくありません。人気の店は早々に予約も締め切ってしまうので、この時期に旅行するならレストランも早めに予約しておくと安心です。
中国らしいのは北方の正月料理である餃子。最近では少なくなってきましたが、大晦日には家族で集まって餃子を作るのが伝統になっています。ちなみに餃子は水餃子が一般的です。
餅もよく食べられますが、黄色や銀色のカラフルなものもあり、日本の餅とはだいぶイメージが違うかも。香港でポピュラーなのは大根餅(蘿蔔[米羔]/ロウバゴウ)。点心メニューの定番ですが、この時期はアワビやフォアグラを使った豪華版にお目にかかることも。大根餅に限らず、ホテルのレストランなどでは正月用の特別コースを用意するところも多いので、普段とはひと味違う食事を楽しむことができます(ただし、個人の店は休みのことも多いので注意を)。
台湾では茹でたホウレンソウを切らずにそのまま食べる習慣があります。これは「長年菜」(ツァンニェンツァイ)と呼ばれ、長寿を願ってのこと。このほかに紅白の白玉スープ「紅白湯圓」(ホンパイタンユェン)やもち米のおかゆ「糯米甜粥」(ヌォミィーティェンツォ)も用意します。
<世界の正月料理>
- 韓国の旧正月料理
- シンガポールの旧正月料理
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