お屋敷の間に庶民的なアパートも混在、
幅広い層が暮らせる選択肢の広い街
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駅周辺や通り沿いでは小規模なマンション、アパートなども点在 |
ところで、実際に街を歩いてみると、大きな区画のお屋敷はもちろん多いのですが、その間にごく普通のアパートやマンションなども点在。お屋敷以外が目につかない田園調布と比べると、かなり幅広い層が住める街であることが分かります。もちろん、賃料なども含めて、決して安いわけではありませんが、ちょっとがんばれば、手に届くところもあるというわけです。
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北口からは狛江方面などへの小田急バス、南口からは渋谷方面などへの東急バスがそれぞれ運行されている |
特にこの街ではバス便を利用するなどして、世田谷区砧、大蔵、隣接する調布市入間町など、広い範囲で探せば、多少手ごろな物件を探しやすくもなります。どうしても、最寄り駅は成城学園でという人にはこの手がお勧めです。
大規模マンションは希少、
家を建てるなら土地だけで1億円以上
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人気の成城5丁目、世田谷トラスト協会が管理する猪俣邸はこの地のお屋敷の昔ながらの姿を伝える |
それでは実際の供給状況を見ていきましょう。世田谷区でも環八の外側に当たる、この地域は容積率が低いため、大規模、高層のマンションは立ちにくく、大きくても100戸前後の建物が中心になります。また、成城学園前を最寄り駅としつつも、実際の地名では前述の隣接エリアとなっていることも多く、それでも新築では70m
2の2LDKで6000万円前後から。人気の高い成城5丁目あたりでは90m
2超で1億円近くということもあります。
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小田急線からもその威容が見える、成城ハイム。この地では99戸という規模は希少 |
バブル時、他地域より地価高騰が著しかったため、それ以降、マンション建設が少なく、中古マンションが少ないのも、このエリアの特徴。成城学園の中心地域を除けば、60m
2前後で2000万円~3000万円という物件もあるようです。ただし、成城でも人気の成城ハイム(地名は祖師谷3丁目になりますが)は、すでに築25年(2006年時点)になるにも関わらず、5000万円~7000万円、部屋によっては1億円オーバー。数が少ない上に、人気のある物件は高額というわけです。
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法的な拘束力はないものの、成城自治会では最低敷地規模を125m2と定めている |
一戸建てでは最寄り駅が成城学園となる限り、駅から20分以上離れていたとしても、5000万円以上の予算は必要。成城という地名になると、土地3.3m
2単価で220万円~280万円、人気の成城5丁目、6丁目ともなると、300万円以上も珍しくないとか。土地面積で40坪~60坪程度の売出しが多いそうですから、土地だけでも1億円以上は必須というわけです。
シングル向きは6万円台から、
高額なテラスハウス、一戸建ても豊富
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成城から新宿は見えるほどの距離。しかし、流れる時間のスピードはまるで別世界 |
賃貸ではシングル向きのワンルーム、1Kが6万円台から。分譲同様、駅から遠くなれば、手ごろな物件が多く、2DK、3DKで10万円~などといった物件も。ただし、徒歩10分前後では2DKで13万円~、3DKでは15万円~。高額物件であれば、20万円以上のテラスハウス、30万円、40万円超の一戸建てなども供給されており、高くはなりますが、他の地域より一戸建ての探しやすい地域のようです。
並木や屋敷の植栽が美しく、散歩が楽しい街、成城学園。実際に歩いて、独特ののんびりした雰囲気を味わってみると、この街が人を惹きつける魅力が分かるはずです。
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