祖父母のイメージは「やさしい人」がダントツ
では次に、孫の本音をのぞいてみましょう。祖父母のイメージを尋ねた結果が以下のグラフとなります。Q.あなたにとって、おじいちゃん、おばあちゃんはどんな存在ですか? |
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「やさしい人」が圧倒的に多くなりました。一方「えらい人・よわよわしい人・こわい人」はごく少数となっています。祖父母に威厳を感じる孫も少ないかわり、弱いと感じる孫も少なく、自分を庇護してくれる「やさしい人」と受け止める孫が多いようです。いつの時代も、孫にとって祖父母はやさしい存在のようですね。
祖父母のここが好き・ここが嫌い
次は、ストレートな質問「祖父母を好きかどうか」を尋ねた結果です。Q. おじいちゃんやおばあちゃんが好きですか? |
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好きという回答が圧倒的多数となり、悪い印象を持つ孫は少ないといえます。こちらもやはり、身近に暮らしていると祖父母の長所と短所の両方がはっきり見えるため、若干好感度は下がり、離れて暮らす孫ほど祖父母に対する好感度が高くなっていました。時たま接する程度であると祖父母の良い点だけが見えるようですね。
では、具体的に「好きな点・きらいな点」を尋ねてみました。どんなことが好きにつながり、どんなことが嫌いにつながっているのでしょうか?
Q.おじいちゃん、おばあちゃんを好きだと思う点はどんなことですか? |
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祖父母の好きな点については、居住距離が離れるほど「おこづかいやプレゼントをくれる・かまってくれる」などを挙げる孫が増えています。一方、同居の孫は、知識や人生経験の豊富な点で祖父母を評価している傾向がうかがえます。
Q.おじいちゃん、おばあちゃんを好きでないと思う点はどんなことですか? |
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この点についても、やはり身近に接する機会が多い同居ほど、祖父母の短所に目が向く孫は増えていくようです。頑固、おこりっぽい・同じ話を何度もするといった高齢者の特徴とともに、しつけにうるさいなどの干渉も上位に挙げられています。しかし「その他」の回答のフリーアンサーとして「特に好きでない点はない」の記入が多くみられました。その意味では、祖父母の嫌いな点はないという孫が一番多いといってよいかもしれません。
いかがでしょうか?やはり、孫にとっては、おじいちゃん・おばあちゃんは「やさしい人」であり「好きな人」という意見が大半でした。これらの結果から、祖父母と孫の関係は「両思い」と言えそうですね。
本調査では、祖父母に対し「孫との付き合いで人生が変わったかどうか」についても尋ねています。「変わった」と答えた祖父母は居住形態に関わらず7割前後を占めていました。中でも「生活にハリが出た」という回答が非常に多くみられました。また、将来「話し相手になって欲しい」などの期待の声もあがっています。このことからも、祖父母に対する孫の役割は決して小さくないといってよいでしょう。
巷では「敬老の日」にいろいろなプレゼントが提案されていますが、時間があれば是非、祖父母を訪ねて孫との交流をプレゼントしてみてはいかがですか?
【本調査】祖父母と孫の関係 -居住形態による比較調査報告書-