二世帯住宅、大きく分けるとこの3タイプ

どのように住み分けるかで親子世帯の距離感が変わります。
・独立二世帯
すべての生活空間を分け、各世帯が独立して暮らすパターン。日常生活を完全に分けることができるため、プライバシーを確保することができます。
・共用二世帯
食事の空間は分けつつ、玄関や浴室などの一部の空間を共用してスペースを効率よく使うパターン。世帯別のプライバシーを守り、気がねなく生活するためには、各世帯の専用部分と共用部分の分け方がポイントになります。
・融合二世帯
玄関・食事のスペース・浴室などをすべて共有するパターン。家事や育児の協力をしやすい特徴があります。共用部分が多く世帯別のプライバシー確保がポイントになります。
二世帯住宅で暮らす際にありがちな悩み・トラブルといえば、建築費などの金銭問題や介護の問題があります。それ以外にも大切になるのが、暮らしのストレスや満足度。ライフスタイルの違う親世帯と子世帯が、互いに気兼ねなくすごす方法のひとつとして、今回は完全に住み分ける「独立二世帯」タイプの住宅をご紹介します。
「独立二世帯住宅」の満足度は93.6%!
まずヘーベルハウスの「二世帯住宅研究所」が行った「独立二世帯住宅」の満足度調査を見てみましょう。この調査によると、「独立二世帯住宅」に住んでいる人たちの同居に対する満足度は93.6%と、水廻りを共用して両世帯が一緒に暮らす「一体同居住宅」の66.3%を大きく上回ることがわかります。

※ヘーベルハウス「二世帯住宅研究所」調査「別々な家感覚でも良好な親子関係『独立二世帯住宅』のくらしとは」より
「独立二世帯住宅」の場合、日常の夕食を一緒に食べる頻度は72.1%が「月1日以下」と少ないものの、誕生日などのイベントごとでは集まって交流するなど、ほどよい関係性を実現している様子も明らかになっています。
この調査から、「独立二世帯住宅」に暮らす家族の多くが「別々の家に住んでいる感覚」を持ちつつ、親子世帯間で気兼ねなくお互いのスタイルを大切にした良好な関係を築き、大部分の人が満足していることがわかります。
求められるのは「生活動線を分ける」「遮音性を高める」「視線を遮る」
同じ調査では、さらに「独立二世帯住宅」の間取りに求められる条件を知るために「もしも間取りが○○だったら抵抗を感じると思うこと」を子世帯に聞いています。その結果、動線の交錯(浴室や自室への移動中に親世帯を通るなど)、生活音漏れ(足音、排水音など)、生活空間を不用意に見られる、といったプライバシーが守られないことに抵抗を感じる、と思っている人多いということが判明。つまり、単に浴室やトイレが別というだけではなく、「生活動線を分ける」「遮音性を高める」「視線を遮る」ことが、「独立二世帯住宅」に求められているようです。

親世帯・子世帯がほどよい距離感で暮らすことで、良好な関係を築けます。
・上下で暮らす(2階建て)
2階建ての1階と2階に親・子世帯がそれぞれ独立して生活するパターン。両世帯がフロアを広く活用できるので、生活動線もスムーズに。自由な間取りを実現できます。
・上下で暮らす(3階建て)
同じ敷地でも広く面積が取れる3階建てなら、各世帯の生活空間が離れ、独立性を保ちやすくなるのが利点です。
・連棟で暮らす
ひとつの建物を左右で縦に分ける方法。どちらの世帯も1階と2階を使うことができ、両世帯とも日当りの良い2階にリビングなどをつくることができます。また、2階の床や配管に遮音上の特別な配慮が必要ないことも利点といえます。
さらに快適に、気兼ねなく暮らすには?

適度な交流を生み出す二世帯住宅は、親の老後を見守る安心感や、孫世代に豊かな人生を住み継ぐ幸せを与えてくれます。
二世帯住宅を長年研究してきたヘーベルハウスには、日常のちょっとしたことで気になる部分や同居のストレスを少しでも解消できるような、さまざまなノウハウや仕様があります。
身近さとプライバシーを両立する「鍵付き世帯間ドア」や、子どもの飛び跳ねや走りまわる音などに対しても遮音性を高めた「ANRフロア」、上下で暮らす二世帯住宅でも上階の振動を下へ伝えにくい「二世帯天井」、水まわりの音や生活音などへの音対策をした「遮音間仕切り壁」などで、プライバシーを守り生活音を抑えることができれば、より気兼ねなく、良好な親・子世帯関係の暮らし方が生まれるのではないでしょうか。
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ヘーベルハウスの二世帯住宅