外構計画は“バランス”が大事! ウッドデッキも樹脂製のタイプなどメンテナンスが楽なものがあります。デザインと耐久性・メンテナンスのバランスを考えて、物選びをしましょう。 ひとつひとつのアイテムを選ぶ時、ついついデザイン性を優先してしまいがちですが、それだけではいけません。耐久性・メンテナンス性・経済性など、いろいろな要素とのバランスが大切です。 例えば、庭に設えるウッドデッキ。第2のリビングとしても活用でき、若い世代には人気アイテムのひとつです。せっかく作るなら「天然木が...」と思う気持ちもあるでしょう。しかし、木製品は維持管理が大変です。表面の塗り替えや防腐剤の塗布など、毎年こまめな手入れが必要になってきます。 せっかくのウッドデッキも手入れが行き届かず、早々にダメになってしまったり、親世帯に任せっきりになってしまったりでは、困ります。最近は、手入れが楽な樹脂製のデッキもあり、とても扱いやすくなっています。メンテナンスとのバランスも見据えて、我が家に最適な「材」選びをしたいものですね。 また、隣の雰囲気や環境とのバランスも考慮したいポイントのひとつ。ご自身の好みとは言え、奇抜な色やデザインすぎて、街並みから浮くようなことにならないように、気を使いたいものですね。 さらに二世帯住宅の場合は、両世帯のバランスも重要です。エントランスやカーポートなど、外から二つの世帯が見える場合、デザインだけでなくグレードのバランスも充分に考慮して、違和感の無いまとまりのあるエクステリアを計画して下さい。 住んでからのことをイメージし、計画は万全に! 砂利を敷きこむことで、雑草の生えるのがコントロールできることも! エクステリアのデザインや材質選びに夢中になっていると、ついつい忘れがちなのが、外回りの設備計画。散水栓、照明や屋外コンセントの配線など、基本的な設備は整えておくと、後々応用が利くので便利です。設備は後からの設置が大変です。今すぐには使わない場合でも、親世帯が足元にもう少し明るさが欲しいと思った時や、子世帯でペットが増えた時など、将来を想定して、しっかり計画してみて下さい。 また、手入れで大変なのが、雑草の駆除。土の部分があれば、雑草はどこにでも生えるものです。しかし、アプローチや車庫くらいは、雑草が生えて欲しくないですよね。実は、砂利を敷き詰めて、雑草を生えにくくすることも可能です。最近ではレンガを細かく砕いたものもありますので、こういうものを使えばデザインもよくなって一石二鳥です。このような配慮は、計画段階では気が付かないものです。こちらも、しっかりプロに対処方法を提案してもらいましょう。 庭の管理が二世帯のコミュニケーションに! 庭の管理が両世帯のコミュニケーションの機会にも! 最後は庭がもたらす効果について、少しだけお話させて下さい。 二世帯住宅の場合、マンション住まいだった子世帯が、親世帯の住んでいた住宅を建て替えての同居の場合などは、初めての戸建デビューとなります。しかし、今までマンション暮らしだと、毎日水やりをする習慣がないため、外回りの管理や、庭の散水のコツがわからなかったりするものです。そんな時は、業者にコツを聞くだけでなく、親世帯にいろいろ教えてもらいながら覚えるのも、二世帯住宅ならではの良さではないでしょうか。 また、庭が共用の場合、お互いに植えたい植物や、飾りたい物の趣味が異なるという話も耳にします。そんな場合も、各世帯の個性を出せるコーナーを作ったり、季節ごとに交代で好きな花を育てるなど、お互いが庭を楽しめる工夫をすると良いでしょう。せっかくの庭です。ぜひ、各世帯のコミュニケーションの場として、活用して欲しいと思います。 以前もお話しましたが、住まいを計画する時、ついついエクステリアは「後で」としてしまいがちです。しかし、エクステリアはその家の印象を決める大きな要素です。両世帯でしっかりイメージを共有し、お互い納得のいく計画を立ててもらいたいと思います。 また、美しいものは美しく維持しようとするのが人情。キレイに仕上がった美しい外回りであれば、いつまでもキレイに維持できるとも言われます。ぜひ、全体の予算配分を見極めながら、ベストな計画をして下さい。 【参考記事】「外構は後で」が、二世帯建築失敗のもと! ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。更新日:2007年04月16日前のページへ12