今回は、(財)国際文化交流推進協会が主催し、旭化成ホームズ(株)住生活総合研究所が共催した生活文化プログラム「家族のゆくえ」と題して2008年の1-2月に行われた4回シリーズの講演会の内容の一部をお伝えしようと思います。講師はお茶の水女子大学名誉教授の湯沢雍彦先生で、二世帯住宅研究所の設立当初より、様々なご指導を頂いてきた方です。


1.日本の家族はどのように変わってきたのか

「家族」はよく耳にする言葉ですが、湯沢先生によれば、実は日本の法律や統計に「家族」とは何か、という定義はないそうです。「家族」の範囲は人により異なりますが、必ずしも同居している人だけではなく、子供が独立したり転勤したりして別居しても家族と考えている人もいるでしょう。国勢調査等ではその代わり「世帯」という言葉が使われ、住居と生計を共にした人の集まり、または単身居住者と定義されています。つまり「同居」して「生計が一緒」の集団を世帯として数えていることになります。

普通世帯数の変化を見てみると、1920(大正9)年は約1110万世帯であったものが、1950(昭和25)年は約1660万世帯、2005(平成17)年は約4800万世帯と増えており、一世帯当たりの人数は1950年の約5.0人から2005年には約2.6人に減って、世帯は細分化、少人数化してきています。上記の「普通世帯」以外のケースとしては、下宿や独身寮の単身者、自衛隊宿舎、老人ホーム等で暮らす「準世帯」がありますが、合計388万人、総人口の3%に過ぎません。
グラフ1:普通世帯数の推移 (国勢調査)
グラフ1:普通世帯数の推移 (国勢調査)
グラフ2:世帯平均人員の推移 (国勢調査)
グラフ2:世帯平均人員の推移 (国勢調査)
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