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二世帯住宅で暮らす/二世帯同居の実態データ・アンケート

今どきの家族の生活時間(2ページ目)

二世帯住宅を考えるとき、親子両世帯の生活のリズムのずれに配慮が必要だと言われます。親世帯が朝早く、子世帯が夜遅いというのが一般的なイメージですが、その実態は、どうなっているのでしょうか?

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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親同居による生活時間の違い

前ページのような生活時間の変化を見てみると、リタイアした親世帯の世代と幼児期の孫世代とは意外に生活時間が近いことに気づくでしょう。子育てを親がサポートすることは、生活リズムの観点からは相性がよいのです。親同居によってどのように生活が変わるのか、調査データから見てみましょう。

まず、妻の就業形態、つまり共働きの状況ですが、親世帯と融合度合いが強く、居住距離が近いほど妻が働いている比率が高くなっており、親のサポートによって妻の共働きが可能になっていることが推測されます。

【妻の就業形態】親との居住距離が近いほど、妻が働く比率が高い


生活時間のバランス(何にどのくらいの時間が割かれているか)をチャートにしてみても、非同居の場合に比べ、近居、同居は仕事の平均時間が増え、家事育児時間が減る傾向があります。特に共働きの場合、趣味・娯楽・勉学の時間が増え、自分の時間がより多く持てるようになっていることがわかります。

【生活時間のバランス】親が近くにいると家事育児時間が減り、仕事の時間が長くなる



核家族(独立二世帯同居も含む)の場合、専業主婦(パート含む)と共働き(フルタイムのみ)の場合を比較すると、共働き世帯は夕食が一緒の比率が4割と高く、19時前や21時以降の夕食が少ない、つまり夕食時間が19-21時の間に集中する傾向があります。これは夫の帰宅時間が比較的規則的で、子の帰宅も遅いこと、すなわち家族の帰宅時間が比較的近いことが要因のようです。

夕食が一緒の「親融合同居」について核家族と比較すると、専業主婦世帯では共働きに近づき、共働き世帯では専業主婦世帯に近づく、つまりそれぞれの特徴が薄まる傾向が見られます。これは親が専業主婦としての役割を担うため、専業主婦世帯の場合は子世帯の妻がパートで働く時間が長くなるために共働き世帯に近づき、共働き世帯の場合は親と孫で生活リズムを合わせて専業主婦世帯に近づくのではないかと思われます。共働き世帯の場合はどうしても子供(孫)が母親の生活リズムに合わせている感が否めないのですが、親同居の場合は生活リズムに近い親世帯と食事ができるため、より孫の本来のリズムに近い生活ができるように思えます。

【夕食の一緒・別々】専業主婦世帯は、母親のサポートで働く時間が長くなり、19時前の夕食が減る。共働き世帯は、母親が専業主婦役となり、19時前の夕食が増えて夕食が分散する。



以上、生活リズムという視点で二世帯のメリットを考えて見ました。二世帯住宅では三世代の生活リズムがひとつの家に共存し、それぞれが自分の生活リズムで生活しています。次回は二世帯住宅を作るとき、三世代の「生活リズムのずれ」に対応するためにどうするべきなのか、プラン上の注意点をまとめてみたいと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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