起業・会社設立のノウハウ/フリーランスになる

LLPを成功させる、5つの運営ルール(3ページ目)

フリーランスの連携、共同化を考える、特集取材の第3回目です。行政書士として会社設立を支援し、ご自身でもLLPを運営されている横須賀てるひささんに、フリーの連携を成功させるポイントを伺いました。

執筆者:塚田 祐子

資格起業家というビジネスモデル

資格起業家になる!成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方
資格をきっかけにビジネスを起こす起業家のことを、「資格起業家」と呼び、横須賀さんが3年かけて得た成功のノウハウをすべて公開。
横須賀さんがLLPや有限会社を立ち上げたのは、行政書士の仕事は「受注型」の典型で、それでは安定した収入を得ていくことが難しいと感じたからでした。フリーランスの仕事も、ほとんどが「受注型」です。

「そこから始めると、なかなか食えないです。行政書士が最たるものです。行政書士の仕事は、例えば建設業の手続きとか、外国の方の帰化申請とか、お客さんの層がバラバラなんです。業務ごとにお客さんの流動がありません。

そこで、行政書士の仕事をベースにしないで、起業支援事業をベースにすることにしました。そこに関連したビジネスをやる。すると、3つの事業体でやっている業務(出版ビジネス、コンテンツビジネス、セミナー、資格行政書士の仕事)の間を、お客さんが流動するようになります。

事業の中心にすえるのは、「受注型」の業務ではなく、自分でコントロールできる「販売型」の仕事にします。そうすることで、結果的に「受注型」の仕事が入ってくるようになる、そういう仕組みを作ることです。」

横須賀さんの体験に基づいた、こうしたノウハウが「資格起業家になる! 成功する超高収益ビジネスモデルのつくり方」という本に凝縮されています。どんな業種のフリーランスであっても、下請けや、受注を待つだけの体制だと、難しい状況に陥るリスクは高くなります。

しかし、業務サービスを商品化して「販売型」を実践していくには、様々なリソースが必要となります。そこで、LLP活用するという発想です。自分の得意分野と不得意な分野を相互補完してくれるような事業パートナーと、パートナーシップを発揮することで、販売型の展開を可能にしてくれるのではないかと思います。

取材後記

横須賀さんを取材させていただくのは、2回目です。前回も今回も、深く関心することがありました。“どうして1人でそこまでできるの?”と思って質問すると、行政書士の業務の多くは、既に行政書士のパートナーをネットワークして、外注しているとのことです。なぜ、そういう展開を短期間に実現できるかというと、自分自身のビジネスを常に深く考え、戦略を立てて行動しているからです。

仕事に追われて日々を過ごし、忙しいと嘆くだけでは、逆に仕事が無いと嘆くだけでは、現実を何も変えることができません。自分戦略を考える時間、それが最優先になりますね。


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