Gyaoは全て無料なのにどうやって儲けているの?
Gyaoは一体どのようにして儲けているんだろう? |
確かに無料でいくら顧客を集めても顧客が1円も払わないビジネスモデルでは動画を保存するサーバ代どころか、社員に給料も払うことはできません。それではGyaoは一体どのようにして事業に必要なキャッシュを手に入れているのでしょうか?
Gyaoで番組をご覧になった方でしたら既にお気づきの通り、Gyaoは番組内で流すCMが主な収益源となっています。視聴者は見ようとする番組の始めの部分と映画などの長い番組であれば途中でCMを必ず見なければいけません。このCMをスキップすることはできないのです。
現状DVDレコーダーの爆発的なヒットで、テレビではCMを飛ばしてみる視聴者が問題になっています。CM提供企業側とすれば高い広告料を支払っているのにCMをスキップされることは費用対効果の著しい低下を招きます。ところがGyaoでは視聴者は必ずCMを見なければいけません。その上、GyaoのCMはテレビに比べ広告費も安価で済み、視聴中に視聴者を自社ホームページに誘導することができるなど、費用対効果を簡単に計測できるメリットもあります。また、視聴者は会員登録の際に郵便番号、生年月日、職種などを登録する必要がありますので、このデータを利用して、たとえば年配の経営者がGyaoを視聴する際には高級車の広告を流すなどピンポイントでターゲットにマッチしたCMを配信することができるのもGyaoの強みです。このような事情からGyaoにCMを依頼する企業は順調に増加しているのです。
2005年末に発表されたGyaoの業績概要では売上が3億円に対してコンテンツ取得費用が10億円、宣伝広告費用に8億円と赤字の状況ですが会員数が増えメディアとしての価値が高まれば早期に黒字転換することも可能であり、その時はGyao、視聴者、CM企業のWIN-WIN-WINの関係が構築され安定的なサービスとなっていくでしょう。
Gyaoは今後有料に移行するのか?
このように急激に成長して収益を上げるビジネスモデルに変わりつつあるGyaoですが、ある程度の会員が集まった段階で今後有料に移行するのではないかという話もあります。ただ、私自身は有料化はまずないと見ています。前にお伝えしたようにたったの300円弱で1万点以上の動画が見放題のサービスでさえ会員獲得に四苦八苦している状況です。有料化に踏み切れば多くの会員が去っていくことは想像に難くありません。また、ライバルのYahoo!もソフトバンクと組んで『TVBank』という新しい無料の動画配信サイトを立ち上げ、Gyaoのビジネスモデルに追随しています。あくまでも民放テレビのビジネスモデルをインターネット上で実現し、『無料で気軽に楽しめるインターネットテレビ=Gyao』というブランドを確立する。それこそが今のGyaoの目指すところではないでしょうか。【関連サイト】
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