営業のノウハウ/営業の基礎知識

「2つの主導権」で売れる営業マンになる!イニシアティブ・セールス

売れる営業スタイルを総称して「イニシアティブ・セールス」という言葉を使っています。営業マンが完全に主導権を握った状態で商談をすすめていく「イニシアティブ・セールス」。ここで指す2つのイニシアティブとは? どんな営業スタイルなのか解説します。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

<目次>

売れる営業マンになる! イニシアティブ・セールスとは

売れる営業マンになるには

売れる営業マンになるには

私は自分が提唱している『売れる営業スタイル』を総称して『イニシアティブ・セールス』という言葉を使っています。

イニシアティブ、つまり主導権。営業マンたるもの、次の2つの意味でイニシアティブをとる必要があります。

■ 顧客とのコミュニケーション上の主導権を握る

■ 営業プロセス全体の先手をとる

 

顧客とのコミュニケーション上での主導権を握る

お客さんの多くは、営業マンにグイグイ引っ張って欲しいと思っている。極端に言えば、『あなたから買ってくれるお客さん』は全員がそうだと考えても良いです。

なぜか? お客さんは『たよりになる営業マンから買いたい』と思う生き物だからなんです。自分を引っ張って、リードしてくれるくらいの頼もしさがほしい。

逆にたよりない営業マンから何か買うのは怖いことです。

「何かトラブルがあったときに、適切に対処してもらえないかも…」
「なんか、色々とミスをしやすそう。大丈夫か…?」
「そもそも、この営業マンが勧める商品で大丈夫か?彼の商品説明を信じてよいのか…」

そんな不安を抱えること自体、お客さんにとってはすごいストレス。避けたいシチュエーションです。だから、あなたは『頼れる営業マン』としてお客をグイグイと引っ張っていってください。
 

営業プロセス全体の先手をとる

営業プロセスの先手をとるとはどういうことか?下の図を見てください。

通常の営業プロセスはこのようになっていると言われます。このそれぞれの間、つまり図のA・B・Cのポイントに、プロセスを先取りした行動を挟み込んでやります。
 

A=仮説構築

それでは、セールスのプロセスにはさみ込むA・B・Cをご説明しましょう。

 

アポイントが取れてから、訪問するまでの間にはさむプロセスは『仮説構築』です。

通常は訪問時に色々とヒアリングをおこなうわけですが、事前に『情報収集』と『イメージング』をおこなう必要があるということです。

まずはお客さんの会社のホームページをすみずみまで見てみてください。
かなりの情報が載っている場合が多いです。

じゃあ、つぎに考えるべきは「これらの情報から推測すると、この会社はうちのどの既存客に似ているか?」です。そういうふうに考えていると、『お客さんの悩みのポイント』『お客さんの要望のポイント』がだんだん見えてきます。


ここまでしてからお客を訪問すれば、その訪問は『やみくもにヒヤリングする場』から『自分がたてた仮説を検証する場』に変わります。きっと、話す言葉・質問の内容も洗練されることでしょう。

お客さんから見ても、『頭の働かせ方を知っているデキル営業マン』に見えやすいことでしょう。
 

B=サマリープレゼン

ヒアリングとプレゼンテーションの間にとるプロセスが『サマリープレゼン』です。直訳すると『まとめるプレゼン』。

通常で言うと、ひととおりヒアリングが終わると「わかりました。では、次回訪問時にご提案をお持ちします」となるところです。実は、これはもったいないことをしているのです。

できるだけ、初回訪問のその場で、お客さんの言ったことをサマリーしてまとめてあげるのです。

「なるほど、なるほど。まとめますと、○○、△△、□□の3点ですね」

といった具合に。

何のためにそんなことをするのか?なぜならば、これが『営業マン自身の信頼を勝ち得るのに効果的』だから。

お客さんが

「おぉ、そうそう。そうなんですよ~」

と手をたたくような状況をつくってあげるのです。
 

C=ボディーブロークロージング

クロージングに入る前におこなうプロセスが『ボディーブロークロージング』です。

売り手と買い手がともにホットな状態ならば、クロージングはスムーズにすすみます。でも、そこに温度差がある場合、クロージングは売り手・買い手の双方にとってストレスフルです。

だから、『お客さんにとって心理的負担が少ない方法で温度差を埋める』ための行動をとります。これがボディーブロークロージング。まさに、ボディーブローです。一発でKOするのはムリでも、ジワジワ効いてくる。

具体的には、お互いに手間ヒマかからない形で、接触回数を増やしてやります。と言っても、会いに行くわけではありませんよ。それ以外の方法で。そうやって、お客さんが自分たちの商品・サービス、そして自分の会社のこと、営業マン自身のことを思い出す回数を増やしてやるのです。脳内シェアを高めるという言い方が適しているかもしれません。

方法としては、ちょっとした電話だったり、メールでの情報提供だったり、無料の試供品だったりなどです。詳しくは、後々お話ししていきます。
 

営業マン自身の信頼性を高める

これらの2つのイニシアティブ、『顧客とのコミュニケーションのイニシアティブ』『営業プロセス上のイニシアティブ』をとる目的は1つです。

営業マンがいかに顧客からの信頼を勝ち得るかということ。私がお教えするのはその方法です。

スーパー営業マンへの第一歩!

 

『イニシアティブ・セールス』とは営業マンが顧客の信頼を勝ち得るための営業スタイルです。

何が顧客の信頼を得る行動になるのかを、これから学んでいきましょう。

 

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