営業の顧客管理、始めは仕組みを作ること

営業の顧客管理・進捗管理のコツ

顧客管理は営業戦略作りの土台

営業の仕事では、お客さんの状況や商談の進捗状況を的確に把握し、適切なタイミングでフォローを行うことが求められます。とはいえ営業マンは、たった1人でたくさんの既存客や見込み客を担当しています。自分の頭の中だけでお客さんの管理を行うのはとても無理。そのためパソコンなどを活用した「顧客管理」と「進捗管理」の仕組みを作ることが不可欠となります。

そこで今回は「顧客管理」と「進捗管理」のコツについて説明しましょう。
   

顧客管理の更新は、商談直後が基本

最近では、顧客管理はパソコン上で行うのが一般的。もし手書きで行う場合には、それぞれの情報が混乱しないよう1件の顧客に対して1つのファイルで管理します。

顧客管理は、会社や部門で統一している顧客管理データベースに直接入力するか、自分で顧客管理ファイルのフォーマットを作成し、そこに必要事項を入力します。フォーマットの中に入れておきたい主な項目は、以下の通りです。
 
  1. 会社名
  2. 担当者名と担当者の肩書き
  3. 電話番号、ファックス番号、メールアドレス
  4. 会社の概要(業種、事業内容、売上高、従業員数など)
  5. 商談の記録(訪問日、双方の出席者名、説明内容・提案内容・ヒアリング結果、進捗状況などの記録)
  6. 次回の連絡や商談の設定時期と、そこで行うべきこと

顧客管理ファイルへの入力は、商談が終わった直後に取り組むのがベスト。日数が経過すればするほど細かい内容を忘れてしまいますし、ほかにも記録しなくてはいけない案件が増えてしまうため、記入がめんどくさくなってしまうからです。

記入事項は、そのお客さんの状況を確認するときに役立つだけではなく、営業活動全般を分析するときにも重要なデータとなります。たとえば、初回訪問から受注に至るまでの平均受注期間や、業種別や事業規模別の購入商品の傾向などを知りたいときに、入力事項を基礎情報として活用することができるわけです。ですから入力するときには、手抜きをせずに正確に書き込みましょう。
 

お客さんごとに重要度ランクをつけよう

顧客管理ファイルには、重要度が高いお客さんかどうかを判別するための「重要度ランク」を書き込む欄も設けておきましょう。最重要顧客は「◎」、重要顧客は「○」、普通の顧客は「△」、重要でない顧客は「×」というように、印にしてランク付けするとわかりやすくなります。ランクのつけ方は、
 
  1. 先方の担当者は商談に乗り気になっているか
  2. 決裁権を持っているキーパーソンと接触ができているか。接触できているとしたら手応えはどうか
  3. 競合他社は存在するか。存在するとしたらどれぐらいの脅威度か
  4. 先方とのこれまでの取引実績
  5. こちらが提案している「商品・サービス」と先方の「ニーズ」とのズレはどの程度か

といったことから、総合的に判断していきます。

お客さんの会社の規模や経営状態も、ランク付けを行う際の要チェックポイント。当然儲かっている会社のほうが、商品を購入してくれる確率は高くなります。中小企業よりは大企業のほうが、取引額が大きくなることが期待されるからです。

さらには今は商談のチャンスがない会社でも、担当者の異動や経営環境の変化などのさまざまな要因によって、半年後や1年後には商談のチャンスが出てくる会社もあるはずです。現状だけで重要度が低い会社だと見なさずに、半年先や1年先を見据えながらランク付けを行うようにしてください。
 

進捗管理ファイルで、次のアプローチの時期を把握

進捗管理は宝の地図作り。顧客管理ファイルと別にして作成すると混乱しない

進捗管理は宝の地図作り。顧客管理ファイルと別にして作成すると混乱しない

顧客のデータは、実際の日々の営業活動に活かさなくては意味がありません。そこで、それぞれの情報と混乱しないよう顧客管理ファイルとは別にもう1つ作ってほしいのが、進捗管理ファイル。進捗管理ファイルとは、「どのお客さんに」「次はいつの時期に」「どのようにアプローチすればいいか」を把握するためのファイルのことです。さまざまなお客さんの状況が一目でわかるようにするために、一覧表の形にします。

進捗管理ファイルは、顧客管理ファイルの中から以下の項目をピックアップして作成します。
 
  1. 会社名
  2. 担当者名と担当者の肩書き
  3. 次回のアポイント&商談の設定時期と、次回の商談で行うべきこと
  4. 重要度ランク

ファイルを作成したら、定期的に週1回程度はチェックするようにします。このチェックをするときに特に大切なのが、「次回のアポイント&商談の設定時期」です。

営業活動をしていると、お客さんから「今はうちの会社もいろいろと慌ただしいので、また2ヶ月後に連絡をくれませんか」といったことを言われることがよくあります。ところが定期的にチェックすることを怠っていると、2ヶ月経った頃には「お客さんにアポをとることをすっかり忘れてしまっている」といったことになりかねません。

そこで一覧表をつくるときには、特に「次回のアポイント&商談の設定時期」を目立たせるようにします。パソコンソフトのアラート機能やソート機能を活用するのもよいでしょう。

営業マンが、お客さんにアプローチをかける時期をしっかりとチェックし、定期的に連絡をするメリットとしては、次の3つがあげられます。
 
  1. お客さんの状況を把握できる
    しばらく連絡を取っていないうちに、お客さんの状況の変化が生じて、商品に対する新たなニーズが出てきているかもしれません。定期的に連絡することで、お客さんの状況変化にタイムリーに対応することが可能になります。

  2. お客さんに自分や商品のことを思い出してももらう
    お客さんは仕事に追われているうちに、昔の商談のことなどどんどん忘れていきます。そこで定期的に連絡することで、お客さんに自分のことや商品のことを思い出してもらうようにします。

  3. つながりが切れないようにする
    先方の担当者は、異動によって急に替わることもあります。そこで定期的に連絡することで、担当が替わっても関係が途切れないようにします。
 

久しぶりの営業アポイントはスマートに!

久しぶりにお客さんに電話をするときには、できる限りスマートに行うことを心がけましょう。

例えば「この間、ご興味を持っていただいた○○の件ですが、その後どうなりました?」といった言い方だと、お客さんは何だか営業マンからごり押しされているような気分になるかもしれません。

一方「この間、ご興味を持っていただいた○○の件ですが、新しい事例紹介の資料を作成いたしましたので、よろしかったら説明にあがりましょうか」といった言い方だと、お客さんはより抵抗感なく営業マンの言葉を受け入れることができます。

営業マンの中には、最初の訪問のときにはがんばるが、その後のフォローをおろそかにしている人が少なくありません。そのためにせっかくの新たな商談のチャンスを逃してしまっているのは残念なことです。

確実に営業成果を上げていくためには、しっかりとした進捗管理が不可欠となることを、ぜひ忘れないでください。

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