売れる営業マンになる! イニシアティブ・セールスとは
売れる営業マンになるには
イニシアティブ、つまり主導権。営業マンたるもの、次の2つの意味でイニシアティブをとる必要があります。
■ 顧客とのコミュニケーション上の主導権を握る ■ 営業プロセス全体の先手をとる |
顧客とのコミュニケーション上での主導権を握る
お客さんの多くは、営業マンにグイグイ引っ張って欲しいと思っている。極端に言えば、『あなたから買ってくれるお客さん』は全員がそうだと考えても良いです。
なぜか? お客さんは『たよりになる営業マンから買いたい』と思う生き物だからなんです。自分を引っ張って、リードしてくれるくらいの頼もしさがほしい。
逆にたよりない営業マンから何か買うのは怖いことです。
「何かトラブルがあったときに、適切に対処してもらえないかも…」
「なんか、色々とミスをしやすそう。大丈夫か…?」
「そもそも、この営業マンが勧める商品で大丈夫か?彼の商品説明を信じてよいのか…」
そんな不安を抱えること自体、お客さんにとってはすごいストレス。避けたいシチュエーションです。だから、あなたは『頼れる営業マン』としてお客をグイグイと引っ張っていってください。
営業プロセス全体の先手をとる
営業プロセスの先手をとるとはどういうことか?下の図を見てください。
通常の営業プロセスはこのようになっていると言われます。このそれぞれの間、つまり図のA・B・Cのポイントに、プロセスを先取りした行動を挟み込んでやります。
A=仮説構築
それでは、セールスのプロセスにはさみ込むA・B・Cをご説明しましょう。
アポイントが取れてから、訪問するまでの間にはさむプロセスは『仮説構築』です。
通常は訪問時に色々とヒアリングをおこなうわけですが、事前に『情報収集』と『イメージング』をおこなう必要があるということです。
まずはお客さんの会社のホームページをすみずみまで見てみてください。
かなりの情報が載っている場合が多いです。
じゃあ、つぎに考えるべきは「これらの情報から推測すると、この会社はうちのどの既存客に似ているか?」です。そういうふうに考えていると、『お客さんの悩みのポイント』『お客さんの要望のポイント』がだんだん見えてきます。
ここまでしてからお客を訪問すれば、その訪問は『やみくもにヒヤリングする場』から『自分がたてた仮説を検証する場』に変わります。きっと、話す言葉・質問の内容も洗練されることでしょう。
お客さんから見ても、『頭の働かせ方を知っているデキル営業マン』に見えやすいことでしょう。
B=サマリープレゼン
ヒアリングとプレゼンテーションの間にとるプロセスが『サマリープレゼン』です。直訳すると『まとめるプレゼン』。
通常で言うと、ひととおりヒアリングが終わると「わかりました。では、次回訪問時にご提案をお持ちします」となるところです。実は、これはもったいないことをしているのです。
できるだけ、初回訪問のその場で、お客さんの言ったことをサマリーしてまとめてあげるのです。
「なるほど、なるほど。まとめますと、○○、△△、□□の3点ですね」
といった具合に。
何のためにそんなことをするのか?なぜならば、これが『営業マン自身の信頼を勝ち得るのに効果的』だから。
お客さんが
「おぉ、そうそう。そうなんですよ~」
と手をたたくような状況をつくってあげるのです。
C=ボディーブロークロージング
クロージングに入る前におこなうプロセスが『ボディーブロークロージング』です。
売り手と買い手がともにホットな状態ならば、クロージングはスムーズにすすみます。でも、そこに温度差がある場合、クロージングは売り手・買い手の双方にとってストレスフルです。
だから、『お客さんにとって心理的負担が少ない方法で温度差を埋める』ための行動をとります。これがボディーブロークロージング。まさに、ボディーブローです。一発でKOするのはムリでも、ジワジワ効いてくる。
具体的には、お互いに手間ヒマかからない形で、接触回数を増やしてやります。と言っても、会いに行くわけではありませんよ。それ以外の方法で。そうやって、お客さんが自分たちの商品・サービス、そして自分の会社のこと、営業マン自身のことを思い出す回数を増やしてやるのです。脳内シェアを高めるという言い方が適しているかもしれません。
方法としては、ちょっとした電話だったり、メールでの情報提供だったり、無料の試供品だったりなどです。詳しくは、後々お話ししていきます。
営業マン自身の信頼性を高める
これらの2つのイニシアティブ、『顧客とのコミュニケーションのイニシアティブ』『営業プロセス上のイニシアティブ』をとる目的は1つです。
営業マンがいかに顧客からの信頼を勝ち得るかということ。私がお教えするのはその方法です。
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