正しいクレーム対応・訪問マナーとは

クレーム対応・訪問マナーとは

クレーム対応は営業の宿命。避けて通れないからこそ、丁寧に対応する必要がある

クレームが発生したときに、その対応に追われるのはだれだってイヤなもの。しかしお客さんと仕事をしている限り、クレーム対応は避けては通れません。

今回は、お客さんからのクレームをうまく収め、問題を大きくしないためのコツについてお話しします。  

基本は訪問してクレームトラブルの解決を

通常お客さんからのクレームは、電話で入ってくることが多いでしょう。このときに大切なのは、お客さんにご迷惑をおかけしていることをまず謝罪することと、状況をざっくりと把握することです。

最初に謝罪する必要があるのは、お客さんはほとんどの場合、トラブルが起きていることにひどく腹を立てているものだからです。クレーム対応では、お客さんの感情面への配慮が非常に重要なカギを握ります。ざっくりと状況を把握する必要があるのは、起きているトラブルへの対応を適切に行うためです。

トラブルへの対応方法は、そのトラブルの重要度や緊急度によってそれぞれ異なってきます。起きているトラブルがかなり大きなものだったり、お客さんが烈火のごとく怒っているような場合は、重要度が高い案件だといえます。社内でも上層部の人間に相談して、一緒にトラブルの解決に当たってもらう必要がでてきます。

商品トラブルが発生したことによって、お客さんが通常業務をできなくなってしまっている場合は、緊急度が高い案件だといえます。技術スタッフをすぐさま派遣するなどして、早急にトラブル解決に当たる必要があります。

このように電話によってトラブルの状況を把握することで、適切な対処方法を判断するわけです。ただし電話だけですべてを解決しようとしてはいけません。電話はお互いの顔が見えない中での会話になるので、お客さんが感情的になりやすく、問題がこじれてしまうことが少なくないからです。これはメールの場合も同じです。

やはり基本は、直接お客さんのところに訪問してトラブルの解決に取り組むこと。何より直接足を運ぶことで、お客さんは「わざわざ来てくれたんだ」という気持ちになり、こちらの誠意が伝わりやすくなります。お客さんの所在地が遠方にあるときはやむを得ませんが、できる限り直接訪問を原則としてください。
 

クレームには1人で対応しない

クレームは、自分1人で抱え込むべきものではありません。上司から責任を問われることを恐れて1人で対処しようとする人がいますが、対処しきれないぐらいに問題が大きくなってから上司にトラブルが発覚すると、さらに大きな責任を問われることになります。また問題がこじれればこじれるほど、お客さんからの信頼回復を得るのも難しくなります。

さらにクレーム対応では、スピードも大切です。「何でこんなトラブルが発生したのだろうか」「どう対処するのがベストだろうか」などと悠長に考えているうちにお客さんを待たせてしまうと、お客さんの不満や不安や怒りは、ますます増幅してしまうことになるからです。原因究明は後回しにして、まずはいま目の前にいるお客さんへの対応に全力を注いでください。
 

クレーム対応ではまず謝罪の態度を示し、次に解決策を提示する

クレーム対応は、信頼獲得か喪失かの分かれ目

クレーム対応は、信頼獲得か喪失かの分かれ目

お客さんのところに訪問したら、ここでも最初に行ってほしいのは謝罪です。特にお客さんの怒りが非常に激しい場合は、相手の話にしっかりと耳を傾けることで、感情を吐き出させてあげることが重要になります。十分に恐縮した態度と大きめのジェスチャーでお客さんの話を聞き、質問にははきはきと答えます。

もちろんケースによっては、こちらに非はなく、単にお客さんが誤解をしているだけのときもあります。しかしそんな場合でも、途中で話を遮って、相手を説き伏せるようなことをしようとしてはいけません。「私の話を本当に聞く気があるのか!」と、お客さんを逆上させることになりかねないからです。

お客さんが誤解をしているときでも、とにかく最後まで話を聞き、「ご気分を害してしまい申し訳ありません」といった謝罪の言葉を述べます。こういう言い方であれば、「気分を害してしまったこと」を謝っているわけで、「商品やサービスに問題があったこと」を謝っているのではないわけですから、謝り方として筋も通っています。

お客さんは自分の感情を吐き出すと、少し冷静になります。解決策の検討と提示を行うのは、この段階に入ってから。仮にお客さんが感情的に怒っている間に事情が理解でき、解決策を思いついたとしても、提示するのはこの段階まで待つべきです。

お客さんが冷静になったら、どんなトラブルが発生して何に困っているか、事実をしっかりと聞き出していきます。そして解決策を提示し、適切な処置を講じます。

お客さんがクレームを言い出したときに、営業マンに求めているのはちゃんと謝ってくれること、トラブルを解決することの2つです。そこで誠意を示しつつ謝罪することで、まずはお客さんの気持ちを落ち着かせ、次にトラブルを解決し、お客さんを納得させるわけです。いくら一生懸命謝ったとしても、トラブルを解決できなければお客さんは納得しません。逆にトラブルを解決できたとしても、謝罪の言葉がなければお客さんの感情は収まらないものなのです。

ただしお客さんによっては、とにかく感情を吐き出せばそれだけスッキリしてしまう人もいますし、逆に「謝罪の言葉なんかよりも、とにかく早く問題を解決してよ」というタイプの人もいます。その点は、お客さんの性格やトラブルの内容を見極めつながら、対処していく必要があります。
 

クレームはチャンスだととらえるべき

無事トラブルを解決し、お客さんの気持ちが収まったとしても、それでクレーム対応は終わりではありません。対応方法がわかればクレームともうまくつき合っていけるようになりますよ。

トラブルが一段落した後には、手紙やメールをお客さんに送るようにしましょう。その中で、もう一度謝罪の言葉を述べるのです。再度謝罪されることによってお客さんは、「自分のクレームをちゃんと真摯に受け止めてくれているんだな」という安心感を覚えます。

同時に同じトラブルが再び発生しないように、上司や関係者の協力を仰ぎながら、原因究明と再発防止策に取り組むことも大切です。

冒頭でも述べたように、お客さんと仕事をしている限り、クレーム対応から逃れることはできません。クレーム対応も仕事の一部なんだと割り切って考えてください。

さらに「クレームはチャンスなんだ」と、とらえられるぐらいになってほしいと思います。「雨降って地固まる」という言葉がありますが、クレームが発生したときに適切に対処すると、お客さんから信頼感を得ることができます。事実クレームをきっかけとしてお客さんとの関係を深め、さらに大きな取引へと発展させている営業マンは少なくありません。

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