暮らしの歳時記/正月の行事・楽しみ方(年末年始)

お年玉の入れ方・ポチ袋の書き方マナー、お札の折り方や向きって?

お年玉の入れ方やポチ袋の書き方、お札の向きや3つ折りのやり方などのマナーについて解説。お年玉の金額相場、いつまで渡すのかなど、渡し方で大人の常識を試されるシーンも出てくるのでケース別にチェックしてみましょう。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

お年玉は、お金の入れ方やお札の折り方にもマナーがあるので要注意。あげてはいけない相手もいますし、相場も気になります

お年玉は、お金の入れ方やお札の折り方にもマナーがあるので要注意。あげてはいけない相手もいますし、相場も気になります

お年玉のお金の入れ方、お札の折り方、ポチ袋の書き方にもマナーがあります。また、相手によっては、お年玉をあげることが失礼になる場合もあるので要注意。お正月を迎える前に、お年玉の常識をチェックしておきましょう。
<目次>

お年玉の入れ方、間違っていませんか? 正しいお札の折り方

お年玉は、ただ入れればいいのではありません。お札の折り方や表裏など入れ方にはマナーがあります

お年玉は、ただ入れればいいのではありません。お札の折り方や表裏など入れ方にはマナーがあります

お年玉袋・ポチ袋へ無造作にお金を入れていませんか? お札の折り方や紙幣・硬貨の裏表などお金の入れ方にもマナーがあるので、きちんと覚えておきましょう。お年玉だけでなく、様々なシーンで役立ちます。

基本は、袋を開けたときに紙幣が開きやすいことと、紙幣も硬貨も表を向いていることです。

紙幣はできるだけ新札を準備しましょう。

お札の表裏と3つ折りの折り方・入れ方

お年玉 お札の折り方

左→右の順に折ります

■お札の裏表と折り方
紙幣は肖像画があるほうが表です。開いたときに表が見えるよう表を内側にし、左→右の順にゆるやかに3つ折りします。袋の大きさによっては4つ折りにすることもありますが、縁起が悪いと感じる方も少なくないので、できるだけ避けたほうが無難です。
お札も硬貨も、表裏に注意しましょう

お札も硬貨も、表裏に注意しましょう

■お札の入れ方
ポチ袋を表に向け、折った紙幣(上記参照。右側がかぶさった状態)を、天地が逆さまにならないようにして入れます。硬貨も表にして入れましょう。

硬貨の「裏と表」を確認して入れる

こちらが硬貨の表です

こちらが硬貨の表です

■硬貨の裏表と入れ方
硬貨は製造年が刻印されているほうを裏と考えます。従って、絵柄・漢数字のあるほうが表。製造年・ローマ数字のあるほうが裏(5円硬貨は、ローマ数字はありません)。

ちょっとしたことですが、こうした配慮が行き届いていると相手の方も取り出しやすく、見た目も美しくて嬉しさが倍増します。心づけを渡すときも同様ですから、ぜひお役立てください。

お年玉の金額相場

お年玉の金額に悩んだら、最近の金額相場を参考にしてみてください。
  • 未就学児……1000円を中心に、1000円~3000円
  • 小学1年生~3年生……1000円~3000円
  • 小学4年生~6年生……3000円~5000円
  • 中学生……5000円を中心に、3000円~10000円
  • 高校生……5000円~10000円
  • 専門学校生・大学生……10000円

お年玉は何歳まであげる?

お年玉は何歳までという決まりごとはないので、「成人するまで」「社会人になるまで」「高校を卒業するまで」など、自分の中で基準を決めておくといいでしょう。親戚同士でいつまであげるか、金額はどうするかを決めておく家も多いです。

お年玉袋の書き方

ポチ袋のデザインにもよりますが、基本的には、渡す相手の名前を表面に記載し(本来は左上に記載。デザインによっては右上などに記載)、自分の名前を裏面の左下などに記載します。

こんなときどうする? お年玉マナーをチェック

子どもばかりでなく、大人にとってもお年玉は気になるテーマ。あまりにも身近な習慣なので、常識・非常識を問われているようにも感じます。新年早々、良かれと思ったお年玉が仇(あだ)となってはいけません。例えば、次のようなシーンであなたはどう対処するでしょう?

■シーン1
初詣に出かけたら上司の一家とバッタリ。小学生のお子さんを連れている場合、お年玉を渡したほうがいい?

■シーン2
お正月に自分の親にお小遣いをあげたい場合、お年玉でいい?

■シーン3
外出先で友人一家とバッタリ。お子さんにお年玉をあげたいけれどポチ袋を持っていない場合、どうしたらいい?

■シーン4
1月7日に知人一家とバッタリ。お年玉をあげてもいい?

お年玉のあげ方マナーをチェック

かつて家長が家族に「御年玉」としてお餅をあげていました

お年玉は、家長が家族に「御年玉」としてお餅をあげていたことに由来します

お年玉とは、年神様にお供えして魂の宿った餅玉を年長者から目下のものに分け与えた「御年魂」「御年玉」に由来し、家長から家族へ、店の主人から使用人へ渡したりしていました。従って、目上から目下へ渡すものとされています。

▷詳しくは「お年玉の由来・意味 起源はお金じゃなく餅だった!」をご覧ください。

シーン1は、たとえ子どもでも、上司の家族に「お年玉」をあげるのは失礼にあたるため、お年玉を渡す必要はありません。どうしても何か差し上げたい場合には「玩具料」「文具料」などの名目で渡すか、図書カードや玩具などの品物を渡しますが、子どもは大喜びでも、上司の家族に部下が金品を渡すのは失礼だととる方もいらっしゃるので、臨機応変に対処したほうがいいでしょう。

シーン2も同様で、お年玉を子から親へ渡してはいけません。この場合は「御年賀」として渡してくださいね。

シーン3は、あれば白い紙(懐紙が最適)に、なければティッシュペーパーでも構いませんから、手持ちの紙に包んで渡し、ポチ袋がない無礼を詫びましょう。売買以外のお金は包んで渡すものなので、裸で渡してはいけないからです。

シーン4は、お年玉は松の内(1月1日~7日。地域によっては1月1日~15日)に渡すのが基本なので、あげてもOKです。松明け以降に渡したいときは、「松の内は過ぎましたが」「ちょっと遅いけど」などと断りを入れてから渡すとよいでしょう。

ポチ袋へのお年玉の入れ方、お札の折り方についてよくある質問

Q. ポチ袋にお札を折らない入れ方はある?

A. お札を折らずに入れられる封筒タイプのお年玉袋か、祝儀袋を使います(ただし、1万円以上の高額向きです)。お札の入れ方は、袋の表面とお札の表面(肖像画があるほう)を合わせ、肖像画が袋の上部にくるように入れます。
 

Q. ポチ袋にお札を複数枚入れるときの入れ方は?

A. ポチ袋にお札を複数枚入れるときは、お札を重ねて一緒に折りたたんで入れます。もし、お札の枚数が多く、重ねて上手く折れないときは、別々に3つ折りした後に開いて重ね、一緒に折りたたんで入れるとよいでしょう。
 
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