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ウイスキー&バー/ウイスキー&バーの美味しい話

ウイスキーづくりの職人 第5回 枯れない香りの花束を生む人(2ページ目)

ブレンダーという仕事について、皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか。オーケストラの指揮者や画家、建築家などさまざまに語られるが、地道で渋い職人の世界でもある。その一端を竹内義人氏を通して伝える。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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バラとブレンダー室
上/モルト原酒はバラの花だ。下/ここがサントリーのブレンダー室。
これらの話は『職人の肖像』を読んでいただくためにここで詳しくは述べないが、竹内氏と接して実感したのは、やはり“枯れない香りの花束”を生みだそうと努力していることである。
世界のウイスキー蒸溜所の職人たちすべてが、ブレンダーのために美しいバラ、つまりモルト原酒を守り育てるために最善を尽くし、すべてのブレンダーは“枯れない香りの花束”を世に贈るために研鑽を積んでいるのだ。

たかが水割り、されど水割り

勉強になったのは水割りウイスキーの製品化の話だった。企業秘密もあって詳しく説明することができないのが残念だが、『職人の肖像』の中で述べた不溶化、氷点ろ過といった言葉から想像をふくらませていただきたい。

リザーブ&ウォーターという缶入りの水割りウイスキーがあるが、これを製品化するのにかなりの時間と人の手間を要している。こういった製品はブレンダーの力だけではどうにもならない部分もあり、そしてこうして生まれた技術が他の製品分野にも生かされていることを知った。

それからである。私が水割りをしっかりと味わって飲むようになったのは。また缶入りの水割りウイスキーがとても愛しく思えるようになった。たかが水割り、されどされど水割りと感じて飲むようになった。

竹内氏と親しく接することができるようになって、私はウイスキーの味わい方の幅が広がったといえる。非常にありがたい。感謝している。
“枯れない香りの花束”を生み出すもうひとつの世界を描いた『職人の肖像 第5回』を是非お読みいただきたい。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。
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