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ウイスキー&バー/この店の、この一杯

この店のこの一杯 第2回 『アンティクァリー12年』(2ページ目)

963年創業。東京・新橋で40年になる老舗バー『SCOTCH CLUB ICHIYO(一葉)』。そのオーナーバーテンダー柳倉武氏がすすめるブレンデッドウイスキー『アンティクァリー12年』。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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スコッチクラブ 一葉には輝きがある。ボトル、グラスはもちろん店の細部まで清められ、煌めいている。欅の一枚板のカウンター、バックバーのマホガニーのサイドボード、それらも美しく磨き上げられ、トラディショナルな重厚感あふれるつくりをさらに際立たせている。



すべてに柳倉武氏のバーテンダー・スピリッツが染み込み、40年の年月が積み重ねられ、煌めいたといえよう。英国のクラブ的な感覚があり、漢字を当てて倶楽部といったほうがしっくりいく。


ウイスキーの品揃えは凄い。柳倉氏が認めたものしか置いていないというが、ボトルの数は300本にもおよぶ。


カウンターの奥のサイドボードには店の創業年に蒸溜された1963年の秘蔵シングルモルトが飾ってある。ただし全部は置いていない。『スキャパ1963』のように気に入っているものの多くは自宅に保管してあるらしい。
「これ見よがしに高い稀少ボトルをたくさん置いとくのも嫌味じゃない」
柳倉氏はこう語る。わかる人がいればそれでいいらしい。


『一葉』という店名は、柳倉氏の少年時代の愛読書だったO・ヘンリーの『最後の一葉』から名付けたものだ。
「あの物語は、病床の友を勇気づけるためのペイントした葉だった。独立して店を持った時は若かったから、自分の店もペイントした一葉と思えば、3年で潰れてもいいやって。何か残せるかなって。そんな気持ちで“一葉”という名にしたんだ」


厳しさと優しさを併せ持つバーテンダー、柳倉武氏。2003年、40周年を迎え、ほんの一葉は、大樹となって葉を茂らせている。


SCOTCH CLUB ICHIYO
東京都港区新橋1-9-1 北川ビルB1
Tel.03-3289-1400   18:00~0:30 土日祝休
チャージ¥2,000 アンティクァリー¥1,200 ウイスキー¥1,200~  
カクテル¥1,400~
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。
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