アンチエイジング/アンチエイジング基礎知識

血管・筋肉・リンパのアンチエイジング(2ページ目)

全身に栄養と酸素を送り、汚れや老廃物を取り除く血管・リンパ管、筋肉は、アンチエイジングの最重点ポイント。機能や働きを理解して、正しいアンチエイジングを実践しましょう。

宇山 恵風

執筆者:宇山 恵風

アンチエイジングガイド

静脈・毛細血管の老化とその原因

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重力に逆らって老廃物を運んでくれる静脈を労わるには入浴がオススメ
静脈は動脈ほど血圧などのストレスがかからないため、大きな老化は起こしませんが、静脈の逆流を防ぐための弁がうまく機能せず開いたままになり、これが悪化すると静脈瘤(逆流したところに血液がこぶ状にたまった状態)ができます。特に脚の静脈は重力に逆らわなければならないので、流れが悪くなって下肢静脈瘤という脚の外側に目立った静脈瘤が発生します。

毛細血管も自分の筋肉を持たず収縮運動もできないので、動脈のように著しく老化しません。しかし、毛細血管の内皮細胞のターンオーバーが遅くなることで、細胞との物質交換の能力が低下して、栄養や酸素を効率よく細胞に届けられなくなることもあります。また顔の毛細血管がゆるんだゴムのように開ききったままになると、通常は見えないはずの毛細血管が赤く浮き上がって赤ら顔やくすみの原因を作ってしまいます。これは老化や紫外線による真皮へのダメージが原因になっているといわれます。

血管の老化予防とアンチエイジング法

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ストレッチやウォーキングなどで血行を促進し血管の若さを保とう!
血管の種類にかかわらず老化予防をするためには、まず食生活の改善から行ないましょう。コレステロールや脂肪の多い食事から、野菜中心の和食に切り替え、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、そしてリコピンやポリフェノール、イソフラボンなどの抗酸化成分をしっかり摂りましょう。腹八分目でカロリーを多く摂りすぎないこともポイントです。血圧を上昇させるナトリウムを増やす塩分も控えて、料理の味付けは薄味に。

野菜、果物、海草に多く含まれるカリウムはナトリウムを排出して血圧の上昇を防ぐ働きがあり、マグネシウムも血管の緊張を和らげ血圧を正常にします。貝類に多い亜鉛や魚や肉に含まれるセレンは血管を丈夫にして老化を防ぎます。また青背の魚に含まれるEPAは血液を固まりにくくし、DHAはコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。

運動も血管老化の予防に重要ですが、激しい筋トレなどの無酸素運動よりも、血圧の上昇がゆるやかな有酸素運動がオススメ。有酸素運動にはメリットが多く、血行促進、血管を開く物質の分泌促進、血管のネットワークを活性化、新しいバイパス血管の新生、脂肪分解の促進、血糖値低下、脚の筋肉を強化し静脈の流れを促進などがありますので、ウォーキングや水泳、ジョギング、ストレッチなど、息が切れない程度の運動を1日10分でもいいので行いましょう。

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