「ミルラ」のアロマ効果とは
ミルラ(没薬)の基本情報・効果……身も心も浄化してくれる!
この赤色の樹脂がミルラ。これを蒸留するとエッセンシャルオイルがとれます。キレイな色ですね。 |
カンラン科の木本
樹脂を水蒸気蒸留にて採油
ミルラは没薬(モツヤク)とも呼ばれます。ギリシア神話では、許されない父と娘の禁じられた愛に身を焦がしたミュラという女がその罪ゆえに、没薬の木に変えられたことから、この木はその女の名前ミュラから⇒ミルラと呼ばれるようになりました。そのためか、ミルラは心身の汚れを除く植物として昔から大切にされてきました。
古代エジプトではミルラは特上のミイラ作りに多用されました。そのためミルラ⇒ミイラと呼ばれます。イエス・キリストが生まれたときに贈り物としてもミルラが捧げられました。このくだりは新約聖書に載っています。興味のある方は是非見てみてくださいね。現在でも、カトリック教会などでは場や身を清めるために専用の香炉にミルラなどに入れて火をつけて燻らせています。
さらに、古代の兵士たちは戦場に赴くときにはミルラ(おそらく膏薬のような形状で)を携帯したといいます。
ミルラのアロマ効果
ミルラの香りはスモーキーでやや薬草っぽい、土の匂いのような印象。ですが重過ぎず、比較的すっと馴染む香りです。無気力気味のときに心に落ち着きを与えてくれます。古くは膏薬の原料として使われたように傷に良いとされます。組織を引き締めるため、シワの予防をはじめ、歯茎のひきしめ目的で、磨き粉の材料にされることもあります。さらに喉の不調(炎症)に効果的といわれます。風邪で喉に炎症があるときは蒸気と共にミルラの香りを吸入すると良いでしょう。またルームコロンにして、例えばたくさんの人が出入りするような場所に香りを広げておくとその場の浄化になります。
■ ガイドからひとこと提案
クリームの材料にすれば、日頃の手の小さな傷なんかのケアにも役立ちますね。ラベンダーやフランキンセンスなどのブレンドがオススメです。
■ 取り扱い注意
特別ありませんが、少し固まりやすいエッセンシャルオイルですので開封したら早めに使いきると良いと思います。
参考文献
『84の精油』ワンダー・セラー著 高山林太郎訳(フレグランスジャーナル社)
『ギリシア神話ろまねすく』創元社編集部
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