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菊と重陽の節句(2ページ目)

9月9日は、「重陽の節供(ちょうようのせっく)」です。別名「菊の節供」ともいわれますが、その由来とお庭で楽しむ菊についてご紹介します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

 

キクの管理方法

キク

キク

前ページでご紹介したようにキクにもいろいろな種類がありますが、今回は一般に普及している、ポットマムの育て方を中心にお話しましょう。

ちなみにポットマムとは、「ポット(鉢)で育てるクリサンセマム」を省略した呼び名です。

《 キク 》
学名 :Chrysanthemum×morifolium
(=Dendranthema×grandiflorum)
別 名 :イエギク
原産地 :中国
科 名 :キク科
属 名 :デンドランテマ属
性 状 :多年草
開花期 :9~11月
花言葉 :真実、高潔、真実の愛

 

【株の選び方】
秋が近づくと、様々な花色のポットマムが店頭に並びます。購入する際は、
  • 病害虫がついていないか
  • 下葉が枯れこんでいないか
  • 葉色は悪くないか
  • 株元がしっかりしているか
に注意して選びましょう。

【置き場所】
キクは日光を好むので、日当たりのよい場所に置きます。通常は戸外で育てますが、室内で観賞するときも窓辺など日当たりの良いところに置きましょう。但し室内ではハダニが発生しやすいので、注意が必要です。

イソギク
黄色の小さな花をたくさんつけるイソギクは、覆輪の葉もきれい
【水やりと肥料】
鉢土が乾いたら、たっぷりと水やりします。でも、過湿は根腐れのもとになるので注意しましょう。なお休眠期となる冬の間は、水やりは控えめにします。

肥料は、生育期間中月に一度位の割合で緩効性肥料を置肥するか、1000倍に薄めた液肥を施します。

【開花後の管理】
花がらは、こまめに摘み取ります。全体的に花が終わったら、5センチくらいの高さで刈り込んでおきます。キクは耐寒性があるので、そのまま戸外で越冬させることができます。ただし土が凍るような地域では、二重鉢にしたりマルチングするなど保護をしてあげましょう。

翌年春に芽が伸びはじめたら、元肥を加えて鉢増しをします。その後芽が10センチくらいまで伸びたら、全ての芽を摘芯します。この株は挿し芽で新しい株を得るための親株になるので、その後も摘芯を繰り返しながら管理します。

スプレー菊
ガーデン向きのキクも、いろいろな種類が出回るようになった
【殖やし方】
キクは、挿し芽で殖やします。親株として管理していたキクから、7~8月頃に若い頂芽を葉3枚ほどつけて切り取り、挿し穂とします。湿らせた赤玉土(小粒)や挿し木用土に挿し、半日陰で乾かさないように管理します。2週間もたてば発根するので、その後は鉢に植え替えて管理します。

市販されているもののように草丈を短く保つには、摘芯だけでなく矮化剤の散布も必要になってきます。草丈は高くなりますが普通の秋菊として楽しむなら、家庭では矮化剤を省いても良いでしょう。

9月9日の重陽の節供は現代の私達の生活では縁遠くなってしまいましたが、夜長の季節キク(食用菊)の天ぷらなどをつまみに菊の花びらを浮かべたお酒楽しむのも風流ですね。

* 関連サイト *
【秋を感じる菊の節句】fromフラワーアレンジメント
【もってのほかの菊づくし】from料理のABC

* 関連ガイド記事 *
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