今回は、たくさんある7月の月の異称・和風月名を紹介します。
<目次>
7月の代表的な異称「文月(ふづき、ふみづき)」の意味・由来
7月といえば7月7日の七夕ですが、七夕に詩歌を詠んだり、書物を披(ひら)いて夜風にさらす風習があったことから「文披月(ふみひろげづき、ふみひらきづき)」、稲穂が膨らむ月ということで「穂含月(ほふみづき)」「含み月(ふくみづき)」、これらが転じて「文月(ふづき、ふみづき)」になったといわれています。7月の異称「七夕月(たなばたづき)」「七夜月(ななよづき)」
七夕のある月という意味です。7月の異称「愛逢月(めであいづき)」
愛し合う織姫と彦星が逢う月という意味です。7月の異称「親月(おやづき、しんげつ)」
旧暦では7月に盂蘭盆会(お盆)が行われていたので、人々が親の墓参りに行く月という意味です。7月の異称「女郎花月(おみなえしづき)」
女郎花(おみなえし)の花が咲く月という意味です。女郎花は秋の七草のひとつで、旧暦では7月頃に咲きました。7月の異称「蘭月(らんげつ)」
蘭の花が咲く月という意味です。7月の異称「涼月(りょうげつ)」
旧暦7月は厳しい暑さも次第におさまり、涼しくなっていったので「涼月」。※「涼月」という言葉には、涼しく感じさせる月の光という意味もあります。
7月の異称「秋初月(あきはづき)」
旧暦では7月に秋に入ったので、秋の初めの月という意味です。7月の異称「建申月(けんしんげつ)」「申の月(さるのつき)」「申月(しんげつ)」
古くから中国では、一定の位置にあり動かない北極星を中心に1日1回転する北斗七星に興味を示しました。そして、北斗七星のひしゃくの形の柄を表す3つの星を「斗柄(とへい)」と呼び、斗柄が夕方どの方角を指しているかをその方角の十二支に当てはめて各月の名を決めました。これを月建(げっけん)といいます。冬至(旧暦11月)には斗柄が真北を指し、真北は十二支の子の方角のため、建子の月と名づけました。旧暦11月は建子月・子の月・子月、旧暦12月は建丑月・丑の月・丑月、旧暦1月は建寅月・寅の月・寅月……と続き、旧暦7月は建申月・申の月・申月となります。
※7月の二十四節気(各節気と七十二候の説明)
夏至 ~ 小暑 ~ 大暑
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