ローヤル<寅歳>ボトル
「ローヤル」のすすむグラスに願いを込めよう
来年、2022年の干支ボトルが11月9日発売された。寅歳ボトルである。長年にわたるコレクター、また年末年始のギフトに活用される方もいらっしゃるようだ。贈り物として、お正月に味わうために、またお正月のお飾りとしても重宝なウイスキーである。この10月に再発売されたデパート中心の「山崎リミテッドエディション2021」と「響ブロッサムハーモニー2021」(両製品とも関連記事参照)も好評のようだが、干支ボトルのほうは売り場が広い。酒販店やスーパーの酒売り場でも目にする機会が多いはずだ。
さて来年の干支ボトル、「ローヤル<寅歳>ボトル」と「オールド<寅歳>ラベル」の2製品が用意されている。
まず、生気に満ちた力強さのある寅のスタイリングが象徴的な、陶磁器製「ローヤル<寅歳>ボトル」(600ml・43%・¥8,800税別希望小売価格)。ローヤルに関しては『サントリーローヤル/甘く華やかなコク、不朽の名作』の記事をお読みいただきたいのだが、1960年誕生のロングセラーウイスキーである。
1980年代半ば頃までは、ウイスキーを贈るなら「ローヤル」という時代があった。また出世酒のたとえもあり、それなりの地位を得た人が飲むウイスキーのイメージが強かった。
その「ローヤル」が寅の陶製ボトルに封じられている。寅は強靭な生命力を誇る。飾っておくだけで家内安全の守り神になるかもしれない。そしていまの時が満たされていなくても、ただ、ただ、すすむグラスに願いを込めて味わえば、こころ満たされる日が訪れるかもしれない。そんな楽しみを抱いて慈しみたいボトルである。
「オールド」ラベルのトラのように前にすすもう
オールド<寅歳>ラベル
「オールド」は神格化された時代があり(『角瓶とともにおすすめの美味しいウイスキー』記事参照)、1950年発売から60年代にかけては入手しづらい希少なウイスキーであった。そして1970年代に入り、日本が豊かさを実感できる国に成長していくと手の届く酒となり、1980年代前半には年間販売数量1,200万ケースという史上空前の売り上げを誇った。「トリス」や「レッド」という時代を支えたウイスキーがあるが、そこにかつてはコアなファンを抱いた「角瓶」のさらに上級な「オールド」という名品があったからこそいまの日本のウイスキー市場がある、といえるのではなかろうか。それほどまでに「オールド」が果たした役割は大きい。
いまも「ローヤル」同様、高い酒質を保ちつづけている。この「オールド」の干支ラベルはリーズナブルな価格である。お正月に気軽に封を開けて、新しい年を祝って味わっていただきたい。そうすれば来年はきっと素晴らしい年になるはずだ。
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