ベトナム料理はダイエット向き?
ベトナムでは、女子高生の制服として白いアオザイが採用されていることが多いとのこと。 |
それは、汁物以外はそのほとんどが炒め物か揚げ物で、総じて高エネルギーの料理が多い。これがベトナム料理ならあのアオザイを着こなすベトナムの女性たちはなぜ太らないのだろうか…?
念のために日本語を話す店員さんを通訳に、ベトナムから来たという料理人たちに地元での人気料理について聞いてみると、ゴーイ・クオン(生春巻き)などの名前は挙がるものの、やはり揚げ物や炒め物は定番としてはずせないようでした。
ベトナム人留学生に聞いてみた
生春巻き(ゴーイ・クオン)にならんで揚げ春巻きも定番メニューとのこと。 |
一つ目の質問は、統計資料があるわけではないが、ベトナム関連書籍を読んでいるとベトナム人の女性はスタイルが良い(痩せている)と評するものが多い。また、著者によってはその理由に「娘を太らせないことは、親の責任という風潮がある」ことや「ベトナム人女性は痩せていることに強い美意識を持っている」ことをあげているが一般的な話か?というもの。
それに関しては、留学生ほぼ全員が、ベトナムの女性にも太った人はいるし、痩せていることに関しては日本の若い女性と意識的にはほとんど変わらないとの返答が。つまり、痩せたい気持ちは日本人女性と変わらない感覚であるし、場合によっては日本人女性の方が痩せていることにこだわっているとのことです。
ベトナム料理の書籍の内容に関して議論している留学生のみなさん |
二つ目の質問は、中華料理やフランス料理に影響を受けたというベトナム料理は、総じて油を使って調理したものや、脂身の肉を材料に含むものが多いが、なぜボディラインが固定されたアオザイを着られるほどにそれら食品を上手に食べることができるのか?というもの。
これに関しては、日常的に繰り返される(あまり意識されない)食事のことなので、明確に答えられる留学生はいませんでしたが、彼女たちの食生活について詳しく聞いていくうちに、ベトナム料理にいくつかの特徴があることに気がつきました。
ベトナム料理は、野菜やハーブ(香草)を使う量が多い
ベトナム料理には必ずと言っていいほどバジルやコリアンダー、レモングラスなどのハーブ(香草)がふんだんに使われいます。また、調理法いかんにかかわらず、食卓には大量の野菜がならぶ傾向があるようです。「なぜ野菜をたくさん食べるの?」と素朴な質問をしてみたところ「健康のため」というこれまた素直な答えが返ってきました。最後の味付けは自分で行う
料理には”たれ”がついてくる場合が多く、最後の味付けは料理人ではなく自分でできる(する)場合が多いとのこと。このことは、塩分や糖分の摂りすぎを減らす効果があると思われます。また、たれの材料はヌク・マム(魚醤油)をベースにニンニクや唐辛子、レモン、ショウガなど香り(癖)が強いもので構成されており、たれ自体も欧米のソースのように大量に使う必要がないのが特徴です。ベトナムは一汁一菜的な献立
恐らくこれがベトナムの女性が太りにくい最大の理由だと私が思ったのが、献立の設計です。ベトナムでは食事毎に、主菜の他に何らかの形で具だくさんの汁物を加えることが普通であるとのこと。この献立は、「一汁一菜(ご飯+汁物+おかず)」と呼ばれる一時の日本型食生活に似ているという印象を強く受けました。
簡単!ダイエット向き!ベトナムスープ
5分でできるベトナム風スープ。野菜がたっぷり摂れるすぐれものです。 |
~ 材料(2人分) ~
・小松菜(ちんげん菜、白菜などでも可)…半束
・豚肉(ダイエット的には赤身)…100g
・水…500ml
・油…少々
・塩…少々
・砂糖…小さじ1杯
・ヌク・マム(ナンプラーで代用可)…大さじ1杯
・黒胡椒(粉)…適量
・(生)コリアンダー…お好みで適量
~作り方~
1、小松菜は洗ってざく切りにする。
2、豚肉を一口大に切り、油(サラダ油、ラード、バターなど)で軽く炒めて鍋に移す(鍋底に薄く油をひき、鍋で軽く炒めてもOK)。その鍋に水を加えて火にかける。
3、塩、砂糖、ヌク・マムで味を整えたら、沸騰直前(直後でも可)に小松菜を入れ沸騰したら火を止める。
4、器に盛りつけた際に、コリアンダーをのせ、黒胡椒を適量ふりかける。
以上でできあがり!
その他、ベトナム料理については、次のガイドサイトをご参考に!
■エスニック料理
■おすすめベトナム料理店
~参考図書~
ベトナム料理(アンドレ ニューエン著/ブティック社)
ベトナムめし楽食大図鑑(伊藤忍著/情報センター出版局)
ベトナム料理(保健同人社)
ベトナムの料理とデザート(トウェンP.T.著/PARCO出版)
とっておきのベトナム(相場東著/彩図社)
アオザイの国へ(宮川俊二著/同友館)
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