そもそも一汁三菜とは?
一汁三菜とは、ご飯に汁物、主菜と副菜2品の献立をいいます
そこから現代まで残ったのが一汁三菜で、ご飯と汁物、漬物に加えて、なます(酢を用いた和え物)、煮物、焼物というのが正式な献立ですが、現在ではご飯と汁物に、肉や魚を使った主菜に、野菜などを使った副菜2品のスタイルが一般的になっています。ここでご紹介するのも現代式のご飯+汁物+主菜+副菜2品の献立の立て方をご紹介していきます。
<目次>
一汁三菜をおすすめする理由
一汁三菜の献立は、家族みんなが喜ぶご飯が作りやすくなります
また、お子さんなど家族がいる場合、家族全員が喜ぶ一皿を用意するというのは難しいもの。一汁三菜であれば、すべてでなくても、一品ずつ家族全員が喜ぶものを用意することも可能です。
例えば、主菜の焼き魚をお子さんがあまり好まない場合、副菜に好物のポテトサラダを用意することで、主菜にも箸が伸びることがあります。嫌いなものには一切箸をつけなかったとしても、複数のおかずがあれば、「これは食べなかったけれど、こっちは食べたから、いいか」と割り切ることができて、精神衛生上◎。
ちなみに、我が家は子ども2人の4人家族ですが、子どもたちが喜びそうにないおかずが並ぶときは、2人ともが好物のトマトを切って並べて、お好みでドレッシングをかけて、それで1品としています。一汁三菜といっても、全部が全部手をかけたものである必要はありません。切っただけ、お惣菜や加工食品を皿に空けただけであっても、それも1品。その方が無理なく一汁三菜を用意できます。
参考記事:簡単一汁三菜「主菜のレシピ」
献立は「主菜」から決めよう
主菜は、肉や魚、卵など、たんぱく質の豊富な食材を使った料理を用意します。干物や切り身魚を焼くだけなら簡単
また、主菜が決まると、副菜をどんなものにするかイメージしやすくなります。必ずしもそうである必要はありませんが、例えば「秋刀魚の塩焼き」など和の主菜なら、「酢の物」や「おひたし」など和の副菜を、「チキンソテー」など洋の主菜なら、「サラダ」や「マリネ」など洋の副菜を……と考えていくと、「あと一品何にしよう……。」と困ったときのヒントになります。全部一度に献立を決めようとするよりもスムーズ。もちろん和洋折衷もアリです。
参考記事:簡単一汁三菜「副菜のレシピ」
「副菜」は惣菜や加工食品も活用しよう
副菜は惣菜や加工食品を取り入れると楽。カット野菜を盛り付けるだけでもOKです
副菜として煮物やマリネなど作り置きできるものを用意する、多めに作っておき、数日に分けて食べるのもアリ。作り置きや常備菜も流行っていますが、何日分も用意しようとするのは量を用意するのが大変だったり、保存が難しく衛生的に不安な場合もあるので、あくまで数日保存しても大丈夫なものだけ多めに作るという方法が安心かと思います。
「汁物」は即席やレンチンがおすすめ
汁物もお湯を注ぐだけ、電子レンジにかけるだけの即席タイプなら簡単。カップスープやレトルトも活用しましょう
『簡単一汁三菜レシピ』サイトでは、お湯を注ぐだけだったり、電子レンジで温めるだけでできるスープやお吸い物を多数紹介しています。白だしやスープの素などを使うことで、きちんと作った汁物と遜色ない美味しさ。また、鍋といった大きな洗い物も増やさずに済む手軽さもあります。一人分だけの汁物を用意したい場合や、家族全員が一度に食事をしない場合にもおすすめです。
参考まとめ:お湯を注ぐだけ!簡単即席スープ&お吸い物レシピ10選
美味しそうに見せるなら「色」を意識しよう
ネギや三つ葉など、汁物に添える香味野菜は「吸い口」といわれます。香りや味のアクセントとなるとともに、彩りにも
赤(茶)・黄・緑・黒・白の五色が揃うと、彩り豊かな献立になりますが、すべて揃えるのは大変です。この中でも一番のポイントは「緑」。ほんのちょっとでも緑があると、献立全体がぱっと華やかに、美味しそうに見えます。汁物の上にフリーズドライのネギやパセリを散らしたり、納豆に青のりなどをかけるだけでもOK。目から美味しい献立は食も進みます。
一汁三菜を毎日作る必要はない
一汁三菜の献立にはメリットも多くありますが、無理したり頑張りすぎたりする必要はありません。ご飯は楽しく、美味しくが一番!
でも、「いくつかお皿が並ぶとワクワクするな」「家族みんながひとつでも好きなおかずがあるといいな」「家族の好き嫌いがなくなってほしいな」と思うときがあるのであれば、ぜひ一汁三菜にトライする日を作ってもらえたらと思います。
以前小学校の栄養士さんからこんなお話を聞いたことがあります。子どもの好き嫌いをなくすにはどうしたらいいかという質問に対するその答えは「食べなくても、出し続けること」。品数が少ないと、少しでも子ども煮食べてもらいたいがゆえに、子どもの好物を中心に並べがちです。でも、一汁三菜あれば、その中に大人だけが喜ぶものがあってもいいと思えます。そのときは子どもが口をつけなくても、大人が美味しそうに食べていれば、いつか子どもが食べてみたくなる日が来るかもしれません。
いろんな料理、いろんな味、いろんな食感に出会える一汁三菜。一汁三菜のご飯で、誰もが食べることが楽しいことと思えたら嬉しいなぁと思います。
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