上半身痩せは40代以上の課題!腹が出て、上半身太りになる原因
そこまで太ってないのに、お腹や上半身が分厚くがっちりしてきていませんか?
脚やお腹まわりは年代に関わらず気になっている方が多い部位ではありますが、40~50代になって気づいたときには「若いころと違って、お腹回りや上半身が厚ぼったく、もたついてしまった……!」と感じる人が多いようにお見受けします。でも、実は、簡単な動作でスッキリしますよ!
40~50代になると体の動作が硬くなり、全身をしなやかに使う運動から長い間離れることで、上半身だけが大きくガッチリとなり、そのぶん、メリハリのあったお尻がしぼんでしまうことが多いのです。つまり、姿勢のクセが、あなたの慢性的なスタイルやコリをつくっているかもしれません。
下の写真をご覧ください。上は、猫背の姿勢。下は、背筋を伸ばした姿勢です。姿勢一つで、背中の広さや腰幅だけでなく、首の長さや太さまでこんなに違って見えます。
上段は猫背、下段は背筋を伸ばしたとき。背中の広さや腰幅だけでなく、首の長さや太さまで違って見えます。
まずは、無理のない動きのなかで、長年の疲労や硬さを軽減してみることがボディラインを変えるポイントになります。
上半身ががっちり見える姿勢には、大きく分けて2つの原因とパターンがあります。ご自身がどちらのタイプか、チェックしてみましょう。
上半身太りの原因1:肩甲骨が広がっている「猫背タイプ」
■鎖骨が下がっていませんか?猫背&ペタンコ尻タイプの姿勢のクセ。肩や首にボリュームがある場合、鎖骨と肩甲骨の関係をチェックしましょう。
写真上段のように、鎖骨が前に下がり、肩甲骨が上がっていると、肩周りや腕、首回りががっちりしやすく、お腹まで凹みにくくなるのも特徴です。
また、デスクワークや家事により、肘下を内側にねじった姿勢(写真下段)が続くと、腕・肩が自然と内側にねじれてしまい、肩甲骨間が開いてしまいます。
気がつくと上記の写真のような体勢になっていたら、猫背タイプかもしれません。
■「猫背タイプ」のよくある例と解決法
肩甲骨が寄せられないとき、猫背のままではないかチェック!
寄せることができなかった人は、胸の真ん中を、2センチほど前方に押し出すように動かしてみましょう。そうすると鎖骨が上がって、胸が開き、肩甲骨が下がり、肩甲骨を寄せやすくなります。これが猫背ではない、正しい姿勢になります。
猫背気味の人は、背中が下がり過ぎていないかチェックです
上半身太りの原因2:背中スッキリだがお腹が厚い「骨盤前傾タイプ」
一方、肩甲骨周辺はスラリとして姿勢がよさそうに見えるのに、お腹がボッテリと分厚くなってしまうタイプもいます。こちらの原因は、骨盤が前傾していることにより、倒れた骨盤でがっちりガードされ、お腹が正しい位置に収まらず、凹ませられないタイプです。■骨盤が前傾していませんか?
お腹痩せ希望の人に多いタイプです
■「骨盤前傾タイプ」のよくある例と解決法
力が抜けないときは、力が抜けないことで焦っているとき。一息入れて、楽にやってみましょう
椅子に座り、お尻に全体重を乗せて、次に、両足裏全体をふわっと床につけ、体を前方向に倒すことで、両足裏に少し体重をかけましょう。そのまま、足裏にかけた体重を利用して、上半身をまっすぐに伸ばしてみてください。すると、身体が自然にすっと起き上がり、脚や股関節の力みが減らせます。それが正しい姿勢になります。
脱・上半身デブ!30秒の腹式呼吸+上半身ほぐしで解決!
「猫背タイプ」・「骨盤前傾タイプ」という2つのタイプに共通するのが、身体が硬くなって、呼吸が浅くなっていることだと考えられます。腹式呼吸と一緒に行う、簡単な動きで、2週間後に「もしかして、痩せた?」と言われてみませんか?騙されたと思って、全力で行うことを放棄してみてください
まず、口から息を長めに吐きます。背中の肋骨(ろっこつ)の下部を丸めながら吐き切ってください。
次に、鼻から素早く息を吸う。胸の真ん中の骨を2センチほど前に出すと、軽く背中が反ります。
この呼吸を30秒程度繰り返してください。腹式呼吸は「副交感神経を優位にする」といわれています。呼吸は背骨を動かします。上半身がスリムになりにくい人は、呼吸で背骨周辺をマッサージしているつもりで行ってみましょう。
鎖骨と肩甲骨の高さが、シーソーのように前後入れ替わることで、
・首やフェイスラインがスッキリ
・縮こまっていた胸が開きやすくなる
・肩甲骨が動きやすくなる
――などが見込めます。
上半身痩せを目指して、気楽にチャレンジしよう!
以上のセルフチェックと呼吸法を読みながら実践してみて、いかがですか?背筋を伸ばそうとしたり、猫背を直そうとしてもすぐに元の悪い姿勢に戻ってしまうという人は、自分の意志の弱さが原因だと思い込んでいるケースがあります。でも、今の姿勢やスタイルやコリは、あなたの体の状態にとって、「必要」でそうなっています。
とくに、気を付けたいのは力加減です。長年の肩コリや腰痛、運動不足を慢性的に感じている場合、無理やり姿勢を変えようとしても、キープできないうえ、体に無理が生じる場合もあります。痛い方を我慢して行うことが修正ではありません。痛くない動きから始め、痛いときはやめましょう。
昔、イナバウアーが流行語だった頃、急にブリッヂをしてぎっくり腰の人が続出したように、慣れないことを勢いよくやるのは危険がはらみます。舌切雀の話のように、欲張らず、頑張りすぎずに取り組むことをオススメします。
エクササイズはつらければいい、痛ければ効くというものではありません。あくまで、「自分が心地良くなれる日課」です。身体の自由度が少し上がるだけで、身体は楽になりますし、力みが抜けることで、ボディラインにも自然に表れてきて、周りから「もしかして、痩せた?」と聞かれることもあります。
アラフォー世代になって精神的に余裕がでてきた年代だからこそ、丁寧に、自分に無理なくできることかもしれません。どうぞ気楽にチャレンジして下さい。
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