「山の日」とは? なぜ8月11日が祝日になったのか、由来・意味を解説
8月11日は「山の日」です。比較的新しい祝日なので、その由来・意味についてよく分からない方も多いはず。山の日とはいったいどんな祝日なのでしょう? 山の日の由来、経緯、8月11日になった理由などを解説します。「山の日」の由来、祝日になった理由、いつから始まった?
山の日とは、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨の国民の祝日です。他の祝日と異なり、山に関する特別な出来事などの明確な由来があるわけではなく、「山の日」を国民の祝日にしようという様々な動きによってできました。日本は国土のおよそ6~7割が山地で、周りを海に囲まれているため、山や海に畏敬の念を抱きながら生活し、それらの恵みに感謝しながら自然とともに生きてきました。1995年に「海の日」が国民の祝日になると、山梨県をはじめ複数の府県で「山の日」ができ、2002年の国際山岳年に「山の日」制定の構想が本格化しました。
その後、2010年に日本山岳協会など山岳5団体が「山の日」制定協議会を設立し、2013年に超党派の「山の日」制定議員連盟が発足すると、「山の日」を国民の祝日にする運動が全国に広がりました。
こうした動きを受けて2014年に「山の日」が制定され、2016年に施行となりました。
なぜ祝日「山の日」は、8月11日になったのか
当初は祝日のない6月にする案や、「海の日」(7月第3月曜日)の翌日にする案などがありましたが、お盆のころで休暇がとりやすい8月11日になりました。一時はお盆前の8月12日が有力でしたが、日航機墜落事故が起きた日と重なることから見直され、8月11日に落ち着いたのです。8月11日には山にまつわる意味もあります。国民の祝日になる前から全国各地に独自の山の日があり、その日付は様々とはいうものの、8月8日は「やまなし山の日」「ぎふ山の日」、11月11日は「かがわ山の日」「えひめ山の日」「こうち山の日」など、「8」や「11」を用いる傾向がありました。
これは、「八」の字が山の形にみえるため「8」、木が立ち並ぶイメージから「11」というふうに、山を連想させる数字だからです。
「山の日」を有意義に
紆余曲折の末8月11日の「山の日」が誕生したため、「そもそも学校は夏休み中」「13日からお盆休みなので微妙」「経済効果に期待」など、立場によってさまざまな意見があるようです。
いずれにしても有意義に過ごしたいもの。山にまつわるイベントも多いので、山に親しむきっかけになるといいですね。
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