アメリカ、日本、イギリス、カナダ、フランスの順
サントリーウイスキー知多
これまで、2012年12月にスタンダード(10~29ドル)とプレミアム(~49ドル)のカテゴリー、日本円でいえば1,000円~5,000円クラスの価格帯だけに注目した『ウイスキー市場規模、日本第2位』の記事、つづいて1年後の2013年12月には1,000円以下のエコノミークラスや5,000円以上のスーパープレミアム、ラグジュアリーを含めた全カテゴリーのデータ『ウイスキー消費量国別ランキング。さて日本は何位か』の記事を掲載した。
今回は1,000円以下のエコノミーを除いて、1,000円以上のスタンダードから上のクラスだけのデータを発表する。
かつての記事にも書いたが、国によってウイスキーの規定も異なる。エコノミーが入ると誤解が生じやすいので10ドル以下の数字は無視することにした。
[国別ウイスキー市場ランキング(スタンダードクラス以上)]
1 | アメリカ合衆国 | 3,607万ケース |
2 | 日本 | 916万ケース |
3 | イギリス | 649万ケース |
4 | カナダ | 469万ケース |
5 | フランス | 454万ケース |
6 | ブラジル | 363万ケース |
7 | スペイン | 354万ケース |
8 | ドイツ | 352万ケース |
9 | オーストラリア | 309万ケース |
10 | インド | 291万ケース |
11 | メキシコ | 234万ケース |
12 | ロシア | 224万ケース |
13 | 南アフリカ共和国 | 222万ケース |
14 | 韓国 | 186万ケース |
15 | ポーランド | 185万ケース |
* 数字は2013年度1年間。
* 単位はC/S(1ケース=750ml×12本)。千ケース台でわたしが四捨五入したもの。
シングルグレーンウイスキーは市場を拡大させるか
ご覧いただければ、相変わらずアメリカという国が世界的大消費地ということがわかる。数字の差はあるものの日本人もよくウイスキーを飲んでいる。イギリスは国策として国内消費よりも重要輸出品目として外貨獲得ためにチカラを注ぎつづけてきた歴史があるので、市場としては大体がこんな感じである。先述した過去の記事を参照いただければ理解いただけるはずだ。
この15位のなかで2007年を100として2013年までの7年間で最も数字が伸びているのが15位のポーランドで125%の伸び。次に目立つのがインド121%、ロシア116%、ブラジル113%、メキシコ110%である。
7年間で数字を落とした国は2ヵ国。7位スペインが89%、14位韓国が93%となっている。
さて、この9月にシングルグレーン「サントリーウイスキー知多」(記事参照)が発売された。スコッチにおいてもサッカーのスタープレーヤーがプロデュースしたシングルグレーンが発売されて話題になってもいる。
いままでグレーンウイスキーはきちんとしたカテゴリーに加えられることはなかったが、新たな味わいとして受け入れられ、愛されていけば、ひとつのステージを獲得する可能性を秘めている。そうなればウイスキー市場拡大につながる。そして「知多」がシングルグレーン世界No.1販売量を誇るような時代が来てもおかしくはない。
いまウイスキーシーンは新たな局面を迎えようとしているのかもしれない。いつも述べているが若い飲み手は幸せだと思う。これから30年、40年と飲みつづけるなかで、現在とは異なるウイスキーシーンに出会うことができる。どうか長く飲みつづけていただきたい。
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