「開平の望楼群と村落」への道
田とのコントラストが美しい自力村。左が養閑別荘、中央が龍勝楼、右が雲幻楼。養閑別荘はアメリカ帰りの華僑・方文済氏が1919年に建設した鉄筋コンクリート造り・5階建ての望楼だ
立圓、半立楼から見下ろす半文楼(半はいずれもさんずい付)。謝維文と妻が暮らした望楼で、黄壁と緑瓦が美しい
マカオ、広州、香港からは開平への現地ツアーが出ている。バスで訪ねる場合は、広州から開平まで約2時間、香港から約4時間。マカオは珠海、香港は深セン(センは土偏に川)に出て開平に向かうと便利だ。珠海から約2時間半、深センから約3時間半。
ベトナム方面から訪ねる人は、南寧→江門の夜行バスに乗って開平の水口バスターミナルで下車できる。あるいは、一旦広州に出てから開平に戻ってもよい。
■路線バスでの訪ね方
開平ではバイタク(バイクタクシー)やタクシーをチャーターして回るのが簡単だ。路線バス等で訪ねる場合、義祠バスターミナルから出発する以下のバスの使い勝手がよい(2015年9月時点の主なバス停を抜粋。景区観光バスは自力村と馬降龍を往復)。
- 6路:義祠-南楼-赤坎
- 13路:義祠-三門里-公福亭-赤坎-馬降龍路口-蜆岡(錦江里)-
- 17路:義祠-三門里-公福亭-立圓-自力村-
- 景区観光バス:自力村-立圓-公福亭-赤坎-馬降龍
立圓の回遊式庭園、小華園
馬降龍は景区観光バスで訪ねるのがもっとも簡単だが、13路の馬降龍路口で降りて百合大橋を渡って訪れることもできる。
なお、義祠の「義」は簡体字だと「乂」の中央上に点を打ったような文字になる。このように日本の漢字表記とまったく異なる文字になるものもあるので要注意。
[関連サイト]
- 義祠ターミナル時刻表(公式サイト。中国語)
■周辺の世界遺産
近郊の世界遺産には「マカオ歴史地区」がある。400kmほど北には「中国南方カルスト」の桂林があり、広州に出れば国内線や電車で訪ねることができる。
開平の望楼群と似たような背景を持つ「福建の土楼」は東に約600kmで、開平からだと、バスで開平→広州→龍岩とつないで行ける。
「開平の望楼群と村落」のベストシーズン
抗日勝利(日中戦争の勝利)の象徴となっている南楼の牌坊と望楼。こちらは世界遺産の構成資産ではない
雨季は4~9月で、特に6~8月に雨が多く、夏は台風が襲来することもある。一般的に、ベストシーズンは雨季を避け、気候もよい10~12月とされている。
世界遺産基本データ&リンク
錦江里の家並み。右の7階建ての立派な建物は、黄一族が天に届くほどに繁栄するよう昇峰楼と名付けられた
実に美しい錦江里の瑞石楼
登録名称:開平の望楼群と村落
Kaiping Diaolou and Villages
国名:中国
登録年と登録基準:2007年、文化遺産(ii)(iii)(iv)
【関連サイト】
- 福建の土楼/中国
- 万里の長城/中国
- 北京と瀋陽の明・清朝皇宮群/中国
- 天壇/中国
- 九寨溝/中国
- 黄龍/中国
- 麗江旧市街/中国
- ラサのポタラ宮/中国
- 敦煌・莫高窟/中国
- 黄山/中国
- 西逓・宏村/中国
- 蘇州古典園林/中国
- 青城山と都江堰灌漑施設/中国