日本の夏を楽しむためのアロマ
納涼グッズに香りをプラス!
扇子の香りといえば……「白檀」
白檀の扇子
扇子はうちわと違って上品で格が高い印象を醸し出しますが、扇子の中でも一線を画すのは白檀(ビャクダン)の扇子。私が子どもの頃、母は白檀の扇子を持っていました。見た目もきれいだし、子どもながらに良い香りだな~と思って、隙あらば使っては香りを嗅いでいました。
白檀の木片を重ねたものなので、風はさほどたくさん来ないのですが、その透かし彫り装飾がなんとも上品。持っているだけで品格を感じる扇子です。なによりふんわりと香る”白檀の芳香”がその品格を増してくれます。しかし、白檀は香りを採取できるようになるまで生長するのにとても時間がかかる木である上、伐採が続いたという背景もあり、残念ながら今やとても貴重な樹木になってしまいました。このことから、私が子どもの頃には比較的、頻繁に目にした白檀の扇子も気軽に入手できるものではなくなりました。
アロマの世界では「サンダルウッド」
白檀のエッセンシャルオイルは、アロマテラピーでは、サンダルウッド(Santalum album)と呼ぶのが一般的。樹木の中心部を心材といい、白檀はその心材に香りが含まれています。これをチップ状にして水蒸気蒸留法でトロリと粘性のある香り成分が採取されます。このエッセンシャルオイル自体も今や貴重なものとなっています。>>P2へ。ならば自分で作ろうアロマ扇子