中国茶/プチ不調を治す「中国茶+α」

梅雨時期に飲みたい豆乳ウーロン茶(2ページ目)

梅雨時期には、ちょとした不調が慢性症状に変化したり、持病が悪化しがち。そんな梅雨時期に役立つ、薬膳を取り入れた身体にやさしい中国茶レシピをご紹介。病気の素因となりうる「湿邪」を知り、今できる対策を取り入れて、健やかに夏を迎えましょう。

久永 佳子

執筆者:久永 佳子

お茶・中国茶ガイド


身体に影響を与える「湿邪」

不調

 

自然界には「六気(ろっき)」といわれる6種類の気候変化があり、これらは万物の生長、発育、成熟に欠かせない要因です。

風(ふう)は春、湿(しつ)は梅雨、暑(しょ)は夏、火(か)は盛夏、燥(そう)は秋、寒(かん)は冬。私たちの身体は、本来これらの変化に適応するための防護能力を持ち合わせていますが、その適応力が弱まっていたり、防護能力を超える環境下では、六気は病気を引き起こす要因になってしまうこともあります。

この場合、六気は「六淫邪気(ろくいんじゃき)」という、身体を傷つけるものとなってしまいます。梅雨時期は「湿」。つまり「湿邪(じつじゃ)」という邪気となり、皮膚、毛穴、鼻や口など外部から身体に侵入する病気の素因となりうるのです。

身体の外部から侵入する湿邪を「外湿」といいます。具体的にはどんなものなのでしょう。分かりやすいのは、例えば皮膚病。湿気の多い皮膚の表面には細菌が付着しやすいだけでなく、さらに繁殖しやすいため、他の季節に比べて傷が治りにくかったり、吹き出物ができやすい、などが挙げられます。確かに季節のせいともいえますが、一つ一つこのように理由が分かれば、毛穴の奥の汚れを丁寧に落としたらしっかり拭きとって乾燥させるなど、自ずとできることが見えてくるものです。

もうひとつ「内湿」といわれるものがあります。梅雨時期は「湿」が多いため、細菌が付きやすく、繁殖、腐敗しやすいのは食物も同様です。食中毒を引き起こすほどでなくとも、そういった食物が口から入ったことにより胃腸の病気の引き金になってしまうこともあります。また「気」の巡りを停滞させる湿邪の影響で、消化機能が低下したり、頭痛、吐き気、食欲不振、倦怠感、むくみなどの症状が出やすいのも特徴です。

はっきりとした症状がなくとも、体内に溜まった余分な水分をうまく排出できず、気血の流れが悪くなっている場合があるので注意が必要です。部屋の湿気を取るように、体内の余分な「湿」を排出し、身体の環境も整えて健やかに梅雨時期をのりきりたいものです。

梅雨時期にぴったりの「豆乳ウーロン茶」レシピ>>

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