「体育の日」は2020年より「スポーツの日」へ改称
10月の第2月曜日「体育の日」は、2020年に「スポーツの日」に改称されました。そもそもどんな日なのでしょう。晴れの特異日というのは本当? 日本初の運動会は?……スポーツにぴったりな「体育の日」「スポーツの日」についてご紹介します。<目次>
「体育の日」とは?由来
体育の日の由来は、1964年(昭和39年)に日本で初めて開催された東京五輪を記念し、1966年(昭和41年)に「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう日」として制定された国民の祝日です。もともとは10月10日で、東京五輪の開会式が行われた日でした。2000年(平成12年)から「ハッピーマンデー制度」が適用され、10月の第2月曜日になりました。
2020年より「スポーツの日」に改称、日付は? 2024年はいつ?
体育の日は、2020年より「スポーツの日」に改称されました。特例により、2020年と2021年は東京五輪の開閉会式に合わせて3つの祝日(「海の日」、「山の日」、「スポーツの日」)が移動されたため、2020年の「スポーツの日」は開花式当日の7月24日(金)に、同様に2021年は7月23日(金)になりましたが、2022年からは10月の第2月曜日に戻りました。
2024年の「スポーツの日」は10月14日です。
10月10日は晴れの特異日なの?
1964年の東京五輪の開会日が10月10日になったのは、「晴れの特異日」だったからという説がありますが、本当でしょうか?「特異日」とは、ある気象状態が高い確率で表れる特定の日のことをいいます。東京五輪開催が決定した1959年(昭和34年)発行の「気象学ハンドブック」では、10月14日と11月3日が晴れの特異日にあげられていましたが、10月10日はあげられていませんでした。しかし、天候に考慮したのは事実で、気象庁の統計や専門家の意見などから、東京から台風や秋雨前線が過ぎる頃で、晴れる確率がとても高く、土曜日にあたる10月10日が選ばれたといわれています。
実際にどうなったかというと、台風の影響で開会式前日まではぐずついた天気となりましたが、当日は一転して快晴となりました。NHKのテレビ中継を担当した北出清五郎アナウンサーの「世界中の青空を全部東京に持ってきてしまったような、素晴らしい秋日和でございます」 は、名言として語り継がれています。
体育の日の頃は運動会シーズン、その始まりとは?
「体育の日」(現「スポーツの日)のころは、運動会シーズン。最近は、春に実施する学校が増えていますが、運動会は秋の風物詩のひとつで、秋の季語です。運動会は、ヨーロッパを起源として発達し、日本初の運動会も、1874年(明治7年)に東京・築地の海軍兵学寮でイギリス人英語教師の指導で行われた「競闘遊戯会」だったといわれています。「運動会」という名称は、1883年(明治16年)に東京大学で使いはじめたとされています。
その後、初代文部大臣の森有礼が学校教育に兵式体操を取り入れ、その成果を発表する場として運動会が奨励されるようになり、小中学校でも行うようになりました。
「スポーツの日」をきっかけに
「体育の日」には、運動会をはじめ、スポーツイベント、体力測定、スポーツ施設の開放など、さまざまな催しがありました。「スポーツの日」と名称が変わってもそれは同様であり、例年10月第2月曜日は3連休なのも嬉しいところでです。気候もよく、体を動かすにはうってつけですから、スポーツに親しみ、健康を考えるきっかけになると良いですね。【関連記事】