部下に元気がないと感じたら……

部下に元気がないと感じたら…上司の自分がエコロジカル・チェックを

なんとなく違和感があったらすぐに声をかける


何か大きな失敗などがあったわけでもなく、原因は思い当たらないのに、何となく部下の調子がおかしい、なんとなく部下に元気がないと感じることはないでしょうか? 

例えば、
  • 遅刻や欠勤が増えている
  • 自分から周りに声をかけることが減っている
  • コミュニケーションが全体的に受け身
  • いつものスピード感がない
  • 朝の挨拶も元気がない
  • 顔つきがどんよりしている
  • 未完了(提出期限の遅れや未決案件など)が増えている
  • 何となくエネルギーダウンを感じる
もしいずれか1つでも当てはまるなら、その部下は今「エコロジカル・チェック(環境チェック)」を必要としているのかもしれません。
 

上司としてエコロジカル・チェックをしよう

変化の激しい現代社会、職場で私たちは「変化」を日々経験しています。異動や昇進、そこまで大きな変化でなくても、担当する業務や顧客が増える、一緒に働くメンバーが変わる、業務フローが変わるなど、さまざまな変化にあふれています。

変化するということは、それがどんなにいい方向だったとしても、たとえ自ら望んだものだったとしても、少なからずストレスやゆがみを生じます。

たとえば、
  • 仕事の変化に対応するためにそれまでの生活ペースに変化が生じ、結果無理している
  • 頭では変化の必要性を理解しているが感情的に納得できないままでいる
変化によって本来起こっても不思議ではない反応や抵抗を内にため込んだままでいると、バランスを崩したり、スピードやパフォーマンスの低下を招き、なんとなくの不調や「続かない」「途中で挫折する」「時間がかかる」といった行動の停滞につながってしまいます。

そこで、変化することにおける、身体への影響、気持ちや感情について、その反応を把握し、アウトプットすることが重要になります。これを「エコロジカル・チェック」(環境のチェック)といいます。考え、感情、意図、行動の状態をチェックするのです。
 

エコロジカル・チェックのしかた

様々な側面から関わってみる

様々な側面から関わってみる

まずは異変を感じる部下と話す時間を意識的に設けます。立ち話ではなく、できればリラックスして話せる環境をセッティングしましょう。

1.近況を聞き、相手から話題に出すチャンスをつくる
急に話を切り出すのではなく、最初に

「最近どう?」

といった具合に近況を聞きながらアイスブレイクします。
本人が自分の不調に気づいている場合、自分からそのことを話題として出してくる可能性があります。

2.あなたの受けている印象を相手に伝える
しかし、自分からはなかなか言い出しにくいかもしれません。場合によっては、本人自身が自分の不調に気づいていないこともあります。次のステップとしては、あなたが最近相手について感じていることをフィードバックしながら、改めて相手の状態を聞きます。

例えば、

「最近いつもの勢いを感じないんだけどどうかした?」
「ちょっと元気がないように思うんだけど何かあった?」

と伝えるだけでも相手が話すきっかけを作ることができます。

3.エコロジカル・チェックする
最後のステップではさまざまな視点から質問を投げかけ、変化によって生じているゆがみや反応を見つけ出します。自分自身の状態に注意を向け、バランスをとっていく機会にするのです。

他にエコロジカル・チェックの質問として以下のものがあります。

「今やっていることは、やる前に考えていたことと一致している?」
「何か無理していることはないですか?」
「予想したような成果が得られていますか?」
「最近、ストレスはどう?」
「何か違和感を感じることはない?」
「生活のバランスはとれていますか?」

このとき、部下が「ダメだしされたと感じている」「迷惑をかけて恐縮している」ようなら、責めたり評価しているのではなく、「よい状態で力を発揮して欲しい、それをサポートしたいのだ」というメッセージを合わせて伝えましょう。
 

部下に元気がない時以外にも!エコロジカル・チェックのタイミング

エコロジカル・チェックをするための視点を持っておくと気づきやすくなります。
以下のことに常に意識を向けておきましょう。

1.部下の行動やパフォーマンス、顔つきに変化や違和感を覚えるとき
なにかちょっとでもおかしいなと感じたら、そのときが声のかけどきです。そのときはあなたの勘違いだったとしても、あなたが部下のことを見ている、気にかけているということが相手に伝わり、信頼関係を深めます。また、そうしたことも相談していいんだという視点を提供し、相手から声をかけてくるきっかけにもなります。

2.部下が変化に直面するとき
事後対応ではなく、先手を打っていくことも有効です。
  • 異動や転勤で新しい環境で業務に取り組んでいる
  • 昇進して責任の範囲が広がった
  • プレーヤーから管理職へと仕事の質が変わった
  • 働くメンバーが変わった(上司が変わった、部下が変わったなど)
  • スキルアップを目指し、新しいやり方を試している
  • 新たなゴール(目標)に向けて動き出した
このような「変化」の際にもエコロジカル・チェックが有効です。ときには仕事の外にも目を向けることが必要です。たとえば、結婚する、子どもが生まれるといったライフイベンツによる意識や生活の変化が仕事にも影響を与えることもあります。

3.いつでも日々!
ある意味で、マネジャーの仕事は、部下に対する定期的なエコロジカル・チェックであるとも言えます。定期的な面談や日報、日々顔を合わせるたび、

・今、部下は最高のパフォーマンスをあげているか
・部下自身、気持ちよく仕事ができているか

にアンテナを立ててみてください。

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