京都吉兆　嵐山本店(4ページ目)

・箸休め
焼き物の後は、箸休めということで「雲丹豆腐」。山葵のジュレが乗っていて、見た目も涼やかなる一品です。
礼文島の雲丹がたっぷりと入っていて贅沢な旨味が楽しめますし、山葵もジュレ状になっているので全体に余すことなく混ぜやすく、この心遣いが生む演出も嬉しい限り。しかも器はバカラ製のカット縁金千筋！　贅沢気分を超えて、まさに「真夏の昼の夢」といった感じです。


・炊合わせ
炊合わせは「長茄子」「万願寺とうがらし」「オクラ」等、たっぷりの京野菜。実は吉兆で愉しみの一つが、この野菜たちなんですよね。京都太秦の長澤さんが作られた完全有機無農薬野菜は、とても優しい味わいがするんです。自然の味というか、素材と大地が持っている天然の味。

この料理はその野菜を軽く焼いてから吉兆醤油で調理されてあるのですが、まさにほんまもんの一流生産者と料理人の情熱が生み出す、プライスレスな逸品。京都のテロワールそのものをストレートに感じさせてもらえる究極の京料理なのです。


・御飯
この日の御飯は「蓮根御飯」。白御飯も合わせて供されるので、どちらでも好きなほうを好きなだけいただけます。
香の物は今が旬の「水茄子と瓜」、他にも御飯のお供として、「梅肉」「ゴマ」「大葉」「しらす」など充実のラインナップ。御飯がすすみます。

次ページでは、特筆物の水物&水菓子を御紹介します。