美味料理と山口県の銘酒が愉しめる「竹ざき」

竹ざき

押小路通高倉にオープンした「竹ざき」

御所と御池通に挟まれた、いわゆる「御所南」は観光客で溢れかえる祇園・清水界隈や嵐山とはひと味違う、落ち着きのある一画。このエリアには最近、実力ある料理人たちの新店が続々誕生しています。中でも御池通からひと筋北の押小路通は、京都通の間では知る人ぞ知るグルメストリートの様相を呈している注目エリア。

そこに今回仲間入りされたのが2015年6月6日開店の日本料理店「竹ざき」。ご主人はまもなく39歳になられる竹崎奨(すすむ)さんです。料理学校を卒業後、京都では古くから仕出しで名高い「木乃婦」で19年間ものあいだ、京料理の基礎から応用までをしっかりと身につけられてからの独立です。大料亭の調理場で、表に出ることなく一心に料理を作ることだけに専念してこられただけあって、新しく店を持たれても、夜だけの営業のために仕込に神経を注がれて、真摯に丁寧に料理と取り組まれています。

カウンター席

カウンター席。座布団は京の高岡屋さんです。

お店は奥様の直子さんとご夫婦二人だけで切り盛りされますが、心強いことに奥様は調理師資格に加えて「利き酒師」の資格も持たれているとのこと。和服でのたおやかで初々しいサービスは祇園の名店仕込みと伺って納得です。

押小路通に面して麻のれんの掛かる玄関の引き戸を開けてタタキを奥に進み、左手にある奥玄関から招じ入れられると、そこがほの暗い待合。築80年の飴色の板戸をしみじみと眺めた後は、引き戸の向こうで掘りごたつ式のカウンターを備えた明るく、はんなりと落ち着く座敷が迎えてくれます。座敷の奥には仄かな灯りに照らされて浮かび上がる坪庭。最大でもわずか6~8人のためのL字型のカウンターに陣取ると、外界から隔てられて、京都の中の京都に身を置いている安堵感に包まれます。

次ページからは、夜の「おまかせコース」を御紹介します